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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

病気のサイン(4)川崎病 高熱続き両目充血

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 病気のサインでは、兵庫県立こども病院救急総合診療科部長の上村克徳さん(52)に聞きます。(聞き手・藤沢一紀)

 ワクチンの定期接種化などによって病気の予防が進む一方で、近年、患者数が急増している病気もあります。全身の血管に炎症が起きる川崎病です。1960年代に小児科医の川崎富作さんが発表したのが病名の由来です。免疫の異常が関係していると考えられていますが、原因は今もよくわかっていません。

 ある2歳の男児は、高熱が続いてぐったりし、目が充血するなどの症状が出て近くの小児科を受診。すぐに川崎病と診断され、入院して免疫グロブリン製剤の点滴を受けましたが解熱せず、兵庫県立こども病院へ転院しました。炎症を抑える「インフリキシマブ」という治療薬を点滴すると、翌日には平熱に戻り、5日間ほどで退院できました。早期の診断と治療によって後遺症もありませんでした。

 川崎病は4歳以下で多く、〈1〉5日間以上続く高熱〈2〉両目の充血〈3〉唇が赤く、舌がイチゴのように赤くぶつぶつになる〈4〉首のリンパ節が腫れる〈5〉手のひらや足の裏、指先が赤く、むくんで腫れる〈6〉体に赤い発疹――というサインのうち五つ以上そろえば診断されます。BCGの痕が赤く腫れることもあります。

病気のサイン(4)川崎病 高熱続き両目充血

 発症すると心臓の冠動脈にこぶができることがあり、将来、血管が狭まったり血栓ができやすくなったりして心筋 梗塞こうそく や狭心症になる恐れがあります。患者の約2%で心臓に障害が残り、血栓ができにくくする薬を長期間、飲み続ける子供もいます。

 日本川崎病研究センター(東京都)の調査によると、2015年の患者は過去最多の1万6323人。1980年代にも約1万5000人の患者が報告された年がありましたが、現在は少子化で、当時よりも子供の数が減っています。 罹患りかん 率が高くなっている理由は不明です。

 治療は免疫グロブリン製剤のほか、インフリキシマブやステロイド薬、 血漿けっしょう 交換療法などを組み合わせて行います。

【略歴】
上村克徳(かみむら・かつのり)
 小児科医。愛媛大卒。国立成育医療研究センターなどを経て、2017年から現職。編著書に「HAPPY!こどものみかた 2版」など。

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