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Dr .ヒラの「知って安心 市販薬の話」

医療・健康・介護のコラム

市販薬で肝障害 「単剤」なら原因特定できるが、「合剤」だと……

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市販の解熱鎮痛薬「単剤はあまり効かない」は昔の話

  今回は、市販の解熱鎮痛薬の「単剤」について説明します。

 「単剤の市販薬はあまり効かないのでは?」という方が時におられます。確かに、昔は市販薬の成分の分量は、医療用医薬品に比べると少ないものしかなかったので、そうだったかもしれません。しかし、今は違います。

 2011年にロキソプロフェンという成分が市販薬でも使えるようになり、そこから状況が一変しました。市販薬で使えるロキソプロフェンの分量は医療用と同じだったのです。

 そして、その前から使われていたイブプロフェンも、医療用と同じ分量で販売されるようになりました。以前は、イブプロフェンの1回量は150mg(医療用の4分の3の分量)だったのですが、1回量200mgの製品も販売されるようになりました。

 近所のドラッグストアで売っている市販薬の中から、1日3回まで服用できる単剤の解熱鎮痛薬を選び、成人用の1回量を調べてみました。

アセトアミノフェン 300mg
     →医療用より少ない分量:成人では400mg以上で処方されることが多いです
アルミノプロフェン 200mg
     →医療用と同じ分量:ただし、医療用の製品は製造終了となりました
イブプロフェン 150mg
     →医療用より少ない分量
イブプロフェン 200mg
      →医療用と同じ分量
ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg)
     →医療用と同じ分量

 上記が各社から様々な製品名で販売され、それに加えて合剤の製品も多くありますので、ドラッグストアには実にたくさんのの製品が並んでいます。選ぶのは簡単ではないですね。

 市販薬の成分欄で、単剤か合剤かの判断は簡単にできますが、もう一歩踏み込んで、成分ごとの特徴を知り、市販薬を選べるようになるとより良いです。ドラッグストアや薬局で市販薬を購入の際に、薬剤師や登録販売者に確認されることをお勧めします。

「自然経過をみる」「外用薬を使う」「医療機関を受診」などの選択肢も

  なお、単剤だから副作用が出ないということではありません。単剤でも運悪く副作用でつらい思いをすることはあります。原因や症状次第ではありますが、「症状を抑える市販の解熱鎮痛薬を使わずに自然な経過をみる」や「貼り薬や塗り薬などの市販の外用薬を使う」「医療機関を受診する」など、他の選択肢があることも忘れないでおきましょう。

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dr.hira-prof150

平 憲二(ひら けんじ)
 1966年、宮崎県生まれ。総合内科専門医。株式会社プラメドプラス代表取締役。91年、宮崎医科大学(現・宮崎大学医学部)卒。2001年、京都大学大学院医学研究科博士課程内科系専攻修了(臨床疫学)。03年、京都大学病院総合診療科助手。05年に株式会社プラメド、13年に同プラメドプラス設立。著書に「クスリ早見帖ブック 市販薬354」(南山堂)、「クスリ早見帖副読本 医師が教える市販薬の選び方」(PHP研究所)、「クスリ早見帖ポッケ かぜ・解熱鎮痛・咳止め・鼻炎の市販薬」(大垣書店)。

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