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医療・健康・介護のコラム

[フリーアナウンサー 大橋未歩さん](上)34歳で脳梗塞 死と直面した「15分間」が生き方を変え…フリー転身へ

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一病あることで、自分の体と対話するようになった

[フリーアナウンサー 大橋未歩さん](上)34歳で脳梗塞 死と直面した「15分間」が生き方を変え…フリー転進へ

――体力には自信ありますか。

 ある方だと思います。本当に風邪も引かないですね。最後に熱を出したのが、いつだったか思い出せないくらい。でも、34歳で脳梗塞になったのは、体への過信がよくなかったと思うので、自分の体力を過信しないようにとは思っています。

――脳梗塞はもう心配ないですか。

 内 (けい) 動脈にステントを入れて血流を確保していて、半年に1回、頸動脈エコーで経過観察していますが、先生からは「全くもって大丈夫」と言われています。

 ただ、なんで血栓ができたのか、よくわからないです。内頸動脈の壁がはがれる (かい)() があったのですが、普通は自然治癒するはずなのに、それがくっつかなかったんです。血流が悪いのかなと思う部分もあるので、水分は積極的にとるようにしています。ほかの血管はピカピカで、コレステロールも問題ないといわれました。

 無病息災に越したことはありませんが、一病あることで自分の体と対話するようになりました。以前は多少、無理するのが美徳と思っていましたが、病気をして、体は消耗品だと痛感したので、体の声が聞こえないほど忙しくはしないようにしています。

――フリーになってストレスは減りましたか。

 ないですね(笑)。局アナとして、原稿を正しく読むとか、バラエティー番組を台本通りに進行するのも大事な仕事ですが、私は、自分の人生経験のうえで獲得した言葉っていうものを話したかったんです。死を身近に感じたことで、「自分が考えてきたことを自分の言葉で残したい」という思いが強くなりました。今はそれができているので、ストレスはないです。

「死」を思った15分 アナウンサーとして自分の言葉で何を残すか

――「死」を考えた時というのは?

 脳梗塞のとき、15分間ぐらいでしたけど、半身まひの状態になって、ろれつも回らなくなりました。「これは、たぶん脳だろうな」と思って、「もしかしたら……」と。

 一度、死を突きつけられたことで、月並みですけど、アナウンサーとして悔いなく、自分の言葉で何を残すのかを意識するようになりました。その後は、番組の台本を書かれてあるセリフ通りに読むのが苦しくなった時期もありました。

 今は局アナ時代と違って、アドリブでふられてアドリブで答えることが多いです。局アナの場合、局としての客観性を保つことも大事なので、自分の意見を言いにくいことがあります。それをどう考えるかは、人それぞれだと思いますが。

――フリーになってよかったですか。

 よかったです。脳梗塞予防のイベントに参加したり、神戸マラソンに参加したり、自分の人生に密接に関わる仕事ができるのはフリーならではなので、うれしいです。

――いつも若々しくいられる秘けつは?

 本当に究極的な話、明日死んでもいいように生きようと思っています。人は自分で何でも意思決定できると勘違いしがちですが、いつ死ぬかは決められません。だから今を楽しもうっていう気持ちが大きいです。

フリーアナウンサー 大橋未歩さん

おおはし・みほ
 1978年、神戸市生まれ。2002年、テレビ東京入社。スポーツ、バラエティー、情報番組を中心に多くのレギュラー番組で活躍。13年1月に脳梗塞を発症し、休職。療養期間を経て同年9月復帰。17年12月、同社を退社。18年3月からフリーで活動開始。同年8月、パラ卓球のアンバサダー就任。現在、「大橋未歩 金曜ブラボー」(ニッポン放送)、「PARA SPORTS NEWS アスリートプライド」(BSスカパー!)、「5時に夢中!」(TOKYO MX)などにレギュラー出演中。

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