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大人の健康を考える「大人び」

コラム

不眠症(5)「むずむず脚」鉄不足調べて

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 このシリーズでは、日本睡眠学会認定医で、上島医院(大阪府大阪狭山市)院長の渥美正彦さんに聞きます。(聞き手・古川恭一)

不眠症(5)「むずむず脚」鉄不足調べて

 布団で安静にしているのに、脚を動かしたくなり、むずむずするような不快感に悩まされることがあります。文字通り「むずむず脚症候群」という病気で、年齢とともに増え、夜にひどくなるため、安眠できなくなる人もいます。

 別の大きな病気が隠れている場合もあるので、思い当たる人は受診しましょう。ただし、うまく表現しにくい症状なので、脚がしびれる椎間板ヘルニアなどと間違われるケースもあります。脚を動かしたくなる、夜にひどくなる、などポイントになる症状を医師に伝えると、正確に診断できます。

 原因の多くは、運動や覚醒、触覚などにかかわる脳内物質「ドーパミン」の不足です。このため診断にあたっては、ドーパミンの原料になる鉄分が欠乏していないかどうかを血液検査で確認します。

 鉄不足の場合はまず、体のどこかで出血していないかを確かめることが重要です。むずむず脚の症状で訪れた30代女性は、子宮筋腫で出血していることがわかりました。筋腫の治療後は出血が減り、鉄を補う食事だけで治りました。

 胃がんや大腸がんによる出血が原因だった患者さんもおり、血液検査なしでこの病気を安易に治療することは勧められません。ほかにも、▽脊髄の病気▽人工透析による感覚過敏▽薬の副作用▽ビタミン不足――などが原因や遠因になっている場合もあります。

 次回は、この病気の治療薬を紹介します。類似の病気で、睡眠中に手足が跳ね上がる「周期性四肢運動障害」も取り上げます。

【略歴】
渥美 正彦(あつみ まさひこ)
大阪市立大学医学部卒業。大阪警察病院、国立病院機構やまと精神医療センター、近畿大学医学部付属病院神経内科などを経て、2004年6月から上島医院。05年に同医院併設南大阪睡眠医療センター長。10年から同医院院長。

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