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「家」が支え(5)料理を振る舞える喜び

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「家」が支え(5)料理を振る舞える喜び

手作りの料理を冷蔵庫から取り出し、調理のコツを新川さん(右)に話すマツさん(鹿児島市内で)=加藤祐治撮影

 鹿児島市の住宅街。2階建ての古い一軒家を使ったグループホームで、精神疾患の症状が安定し、精神科病院を退院した女性4人が暮らす。「料理好き」のマツさん(70)は、17年間の入院を経て、昨年10月、ここに移った。

 マツさんは、離島で生まれた。4人きょうだいの3番目。5歳で母、13歳で父を亡くした。工場で働く姉が、母親代わりだった。

 中学校を卒業後、島を出て、紡績工場や食品関係の店で働いたが、倒産した。人づきあいが苦手で、体も弱い。生活保護を受けて暮らしたが、40歳代から不眠や妄想、うつに苦しんだ。

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