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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

病気のサイン(2)尿路感染症 発熱や腹痛

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 病気のサインでは、兵庫県立こども病院救急総合診療科部長の上村克徳さん(52)に聞きます。(聞き手・藤沢一紀)

 子供はよく発熱します。人はなぜ熱を出すのでしょうか。

 発熱はウイルスなどの病原体に感染した際の体の防衛反応です。体温が上がると体に侵入した病原体の増殖を抑えることができ、病原体を攻撃する免疫細胞もある程度、高温の方が活性化します。感染症法の基準では37・5度以上を発熱、38度以上を高熱としています。平熱には個人差があるので、普段から子供の体温の把握に努めましょう。

 子供の発熱原因の多くは感染症。代表的なのは尿路感染症です。3~5日間続く高熱や排尿の時の痛み、腹痛や背中の痛みは重要なサイン。尿の濁りや臭いが強くなって発症に気付く保護者もいます。乳幼児の場合、発熱以外の症状がないこともあるので、注意してみてください。

 尿は腰付近の左右に一対ある腎臓で作られ、 膀胱ぼうこう や尿道を経て体の外に出ます。尿路感染症では、腎臓から尿道までの尿の通り道(尿路)に病原体が侵入して炎症が起きます。一般的に、乳児期を過ぎると女児の方がよく発症します。女児は尿道が短く、細菌が膀胱や腎臓に侵入しやすいためです。

 病原体が腎臓まで侵入すると 腎盂じんう 腎炎、膀胱に感染が起きると膀胱炎になります。腎臓が感染を繰り返すと、深刻なダメージを受け、障害が残る場合があります。腎臓は体内にたまった有害物質を排出する役割を担う重要な臓器です。腎臓の機能が悪くなる前に早く気付いて、抗菌薬を投与するなどの治療が必要となります。

 排尿を我慢すると膀胱に大量の尿がたまり、病原体が増えやすくなります。子供にはおしっこを我慢しないように伝えてください。

【略歴】
上村克徳(かみむら・かつのり)
 小児科医。愛媛大卒。国立成育医療研究センターなどを経て、2017年から現職。編著書に「HAPPY!こどものみかた 2版」など。

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1件 のコメント

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尿路感染の裏にある水分と排尿の問題

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

こうやって、久しぶりに小児の尿路感染症の話を聴くと、小児のおねしょはあまり急いで矯正しない方が良いのかもしれないとも思いますね。 高齢女性の膀胱...

こうやって、久しぶりに小児の尿路感染症の話を聴くと、小児のおねしょはあまり急いで矯正しない方が良いのかもしれないとも思いますね。
高齢女性の膀胱炎も多いですが、トイレに行きたくなくて水分を取らずが引き金というケースが少なからずあります。
治療は抗生剤も大事ですが、水分摂取で尿路を正常化することで治ることもよくあります。
マナーとかエチケットも大事ですが、健康も大事です。

尿の異常は特異的ですが、発熱や腹痛は他の疾患とオーバーラップしているため、そちらの症状で受診して発覚というのがむしろ多いと思います。
この時期暑いですが、膀胱炎などになりにくいように、定期的に水分を取ってトイレに行く方が無難ですね。

上記の原因がほとんどだと思いますが、尿路の閉塞や狭窄をきたす疾患が背景にあることもありますので、症状が引きずるようであれば、受診して各種検査を受ける必要があります。
高齢男性であれば前立腺肥大のことも多いですが、画像診断で確認してから投薬する方が無難だと思います。

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