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「家」が支え(3)望んだ個室でパニック

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「家」が支え(3)望んだ個室でパニック

アパートの自室で、日課の血圧測定をするナベさん。薬もきちょうめんに管理する(東京都板橋区で)=奥西義和撮影

 ナベさん(46)は、東京の下町で生まれた。生活保護を受ける母子家庭で、母とも4人の弟妹とも折りあいが悪かった。小学校ではいじめにあった。中学の特別支援学級を出て、地元の工場で働いた。人と話すことが苦手だった。

 24歳で実家を離れ、日雇い労働者として倉庫の仕分け作業をした。財布にお金がないことが多く、夜は上野公園のベンチで寝た。

 路上生活に移ると、持病のてんかん薬を飲まなくなった。段ボールハウスをつくりたいが、路上の誰も段ボールの入手方法を教えてくれない。安眠できない常に緊張した日々のなか、ナベさんは血圧が上がり、上の値は200を超えた。

 そんな暮らしを抜け出そうと、数年後、生活保護を受けた。だが、区の窓口が紹介する宿泊施設は、見ず知らずの人との相部屋がほとんどだ。大部屋に20人でいたこともある。

 集団生活と人間関係の摩擦が生むストレス、就労や社会生活の力をつけるために「押しつけられる」プログラムが耐えがたく、ついに、うつ病も発症した。

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