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一病息災

闘病記

[歌手 麻倉未稀さん]乳がん(3)私の命は「歌」全摘決意

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 2017年5月、収録中にがんが見つかった健康情報番組が放送され、大きな反響を呼んだ。

 同時に治療の準備を進めていた。左胸に確認された2か所のがん以外に、乳頭の裏側にもう一つ病変が隠れている可能性がある。

 最善の治療は、片方の胸の全摘出手術だ。

 「女性にとってはつらい選択です。でも、私にとって『命は歌』。歌い続けられるのなら、胸を失ってもいいと考えました」

 切除と同時に乳房再建術を希望した。手術時間が長くなり、その時の体への負担は増す。だが、時間をおいての再手術に比べると、体力的には余裕ができて、その分を音楽に使うことができる。

 6月中旬の手術は無事に成功し、再建術もうまくいった。病院のベッドで真っ先に気になったのは、「いつから歌えるのか」。

 がんが見つかる前から、7月半ばにライブが予定されていた。周囲からは自重を促されたが、自分には「いける」と確信があったため、6月末の退院時に出演を決めた。

 まだ痛みは残っていた。以前のような全身に力を込めた歌い方は難しい。

 「呼吸をコントロールする方法を身に付けました。いかに自分が力んで歌っていたのかを理解しました」

 思いがけず、新しい麻倉未稀のスタイルが生まれた。

歌手 麻倉未稀さん(58)

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