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コラム

『心療眼科医が教える その目の不調は脳が原因』 若倉雅登著

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『心療眼科医が教える その目の不調は脳が原因』 若倉雅登著

 ヨミドクターでコラム 「心療眼科医・若倉雅登のひとりごと」 を連載する筆者の新著。

 一般に、ものが見えるかどうかは、あの「C」の字を使った視力検査で分かると思う人が多いだろう。しかし、著者は、それだけでは目の機能の一部しか分からないという。

 なぜなら「見る」というのは、目と脳の共同作業だからだ。外部から入ってくる大量の視覚情報から、注目すべきものをより分けて、意味のある対象として認識するのは脳の働きだ。視力検査の数値が良くても、脳に問題があるために目の不調を訴える場合がある。

 心療眼科医である著者の外来には、通常の眼科の検査では異常が見つからないにもかかわらず、様々な目の悩みを訴える患者が訪れる。

 例えば、▽視野の中に、そこにはない模様や人、動物が見える▽視界の一部にギラギラ輝くものが現れる▽文章の行間が光って読みづらい▽1人のはずが2人に見える▽パソコン作業で「目が苦しい」▽病変がないのに目が痛い――。

 本書には、こうした症状の医学的な解説とともに、どう対処すべきかが、著者の長年の経験を踏まえて紹介されている。眼科が、精神科や心療内科と連携する重要性も強く訴えている。「こんな現象もあるのか!」と目の不思議さを感じながらも、視覚の基礎知識を学んで目の健康を考えるきっかけにもなる一冊だ。

 (集英社新書 860円、税別) 

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