教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
深夜の食事 太りやすいの?
エネルギーが内臓脂肪に
Q 残業続きで太っちゃった。
ヨミドック 夕食はどうしていますか。
Q 仕事が終わるのが深夜。ラーメンが多いかな。
ヨ 最近の研究で深夜の食事は太りやすいことがわかってきました。食事で取った栄養の一部は体温を上げるのに使われます。しかし、同じ物を食べても夜はその効果が薄い。また、食後は血液中のブドウ糖が増え、これが体中の組織を動かすためのガソリンになります。このガソリンを届けるインスリンの分泌量も夜は減ります。
朝は、活動を始めようと人体は体温を上げ、体中の組織を動かそうとします。夜は休息しようとするため、余ったエネルギーが内臓脂肪になりやすいのです。
Q どうしよう?
ヨ 午後7時頃の夕食が無理なら、夕食を夕方と深夜に分けることをお勧めします。夕方の1回目はおにぎりやサンドイッチなど軽い主食に野菜ジュースなど繊維を添えて。深夜の2回目は、野菜いためや煮物、おでんなどおかずを。夕方と深夜の2回分で通常の夕食1回分の量です。最近はコンビニのおかずも充実していますよ。
Q できるかな……。おなかがすくと、ポテトチップなどに手が出ちゃう。
ヨ まずきちんと睡眠を取ること。睡眠不足になると、食欲を増すホルモンの量が血液中で増えます。満腹感を感じさせるホルモンの量は逆に減り、食べ過ぎてしまいます。
睡眠が十分に取れないと、やがて生命の危機につながります。そこで人体は、過剰にエネルギーを取り込もうとすると考えられています。睡眠時間が1日5~6時間台の人たちを6年間追跡調査したところ、体脂肪増加率は、7~8時間台の2倍以上だったという研究結果があります。
Q 食事だけ注意してもダメってことか。
ヨ 朝起きて日の光を浴び、朝ごはんを食べる。きちんと体内時計をリセットすれば、活動的な1日を始められます。体内時計が乱れたままだと、生活習慣病になるリスクが高くなることがわかっています。
(竹井陽平/取材協力=内山真・日本大学教授、柴田重信・早稲田大学教授)
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