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透析と生きる(1)開始前の不安「先輩」支え

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透析と生きる(1)開始前の不安「先輩」支え

「患者がつくった透析の本」の見本を確かめるAさん

 関東地方の女性、Aさん(50)は、人工透析が必要だと告げられた4年前、目の前が真っ暗になった。

 「それだけはいや」

 透析は、腎臓の働きを補うために、血液を機械に通して、老廃物や余分な水分を取り除いてから体に戻す治療だ。週3回通院し、毎回4時間はじっとしていなくてはならない。資格試験に向けて勉強中だったAさんは、夢が絶たれてしまうように思った。

 Aさんは20歳代後半で、難病の多発性 嚢胞のうほう 腎と診断された。腎臓に水ぶくれのようなぶつぶつがたくさんでき、機能が低下する遺伝性の病気だ。父も患者だったが透析までには至らず、70歳代半ばで別の病気で亡くなった。「透析は自分に関係ない」と思い込んでいたが、2015年春、腎機能が急激に低下。夏には医師から「透析の準備が必要です」と言われた。

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