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一病息災

闘病記

[作家 室井佑月さん]糖尿病(3)付き合うコツ 少しずつ

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[作家 室井佑月さん]糖尿病(3)付き合うコツ 少しずつ

 毎朝決まった時間に血糖値をチェックするようになって、面白いことに気付いた。前の晩の食事や過ごし方で、血糖値が予測できるのだ。

 例えば、夕食でお酒を飲んで、白米や麺などの炭水化物を控えた場合は100(血液1デシ・リットルあたりブドウ糖100ミリ・グラム)前後になる。お酒を飲まず、しっかり食事をとると130くらい。深夜までだらだらとチョコレートをつまんだり、ラーメンを食べたりしたときは160以上になることもある。

 大好きなご飯のお代わりを我慢したり、低糖質の食品を取り入れたり。食事には少しずつ気を付けているが、厳しい制限はしていない。「今の楽しみは食べること! 男もいないんだから、好きなものは我慢したくない!」と笑う。

 逆に、怖いのは低血糖だ。何も口にせず徹夜で原稿を書き上げた翌朝は、60前後まで下がり過ぎてしまう。急に目の前が真っ暗になり、ぞっとしたこともあった。

 低血糖の始まりのサインは、おなかの不快感だ。ガスがたまったように張る。「最初は微妙な変化だけど、放っておくと痛くなって治るまですごく時間がかかる」。気付いたらすぐ、甘い炭酸飲料を飲む。テレビの収録で食事が不規則な日は、必ずスティックシュガーを持ち歩く。

 糖尿病と診断されて8年。糖尿病と付き合うコツが少しずつ分かってきた。

 

  作家  室井佑月(むろいゆづき) さん(49)

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