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大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

不眠症(1)「ぐっすり」期待しすぎないで

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  このシリーズでは、日本睡眠学会認定医で、上島医院(大阪府大阪狭山市)院長の渥美正彦さんに聞きます。(聞き手・古川恭一)

不眠症(1)「ぐっすり」期待しすぎないで

 患者が眠れないと訴えると、それが「不眠症」。睡眠障害の国際分類にはそう記されています。とはいえ、様々な原因で眠れないのですから、対応も様々です。

 睡眠中には、二つの状態が交互に現れます。一つは「レム(REM)睡眠」です。名の由来は「素早く目が動く(rapid eye movement)」ことで、目は動きますが体は動かず休んでいます。幼少期の脳神経の成長に必要とされ、加齢に伴って減っていきます。

 もう一つは、「ノンレム睡眠」。深いノンレム睡眠は「ぐっすり」という状態で、ほぼ常に活動している脳を休める役割があります。やはり幼少期に多く、脳の発達に関わっていると考えられています。

 ところが、男性では30歳代から「ぐっすり」が減り、「すやすや」「うとうと」といった、より浅いレベルのノンレム睡眠の割合が増えます。女性は閉経をきっかけに、深い睡眠が減るようです。眠りの質が急に落ち、「眠れない」と来院される方もいます。女性ホルモンの分泌が乏しくなるのが原因の一つですが、ホルモン剤の投与は副作用もあり、注意が必要です。

 中高年になってから眠りにくくなるのは、ある意味当然です。疾患などの眠れなくなる他の原因がなく、若い頃と同じような眠りを期待しすぎなければ、不眠症はある程度解消するでしょう。

【略歴】
渥美 正彦(あつみ まさひこ)
大阪市立大学医学部卒業。大阪警察病院、国立病院機構やまと精神医療センター、近畿大学医学部付属病院神経内科などを経て、2004年6月から上島医院。05年に同医院併設南大阪睡眠医療センター長。10年から同医院院長。

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