文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

明るい性の診療室

医療・健康・介護のコラム

挿入障害はメンタルな疾患

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

からだに意識を向けてリラックス

 コツをつかみスイスイできるようになる人もいる一方、気持ちばかり焦って進まない人もいます。キーワードは「リラックス」ですが、「リラックスしなくちゃ」という思いがかえって緊張させる場合もあります。

 リラックスするのが難しい人には、「自律訓練法」を取り入れることもあります。ドイツの精神科医シュルツが考案した、緊張しやすい人が意図的に落ち着けるようにする訓練です。「手や足が重い、温かい」など副交感神経が優位のリラックス状態を思い浮かべ、意識を「からだ」に向けると、実際に温感などを得てリラックスした状態になれるのです。本番であがってしまうアスリートなど、幅広く応用されているようです。

 セラピーでは、治療者が許可するまで、挿入を試すことを禁止します。できそうな気がしても、途中では結局、挿入できないので、せっかくついた自信を再び失ってしまいます。その代わりといいますか、性交以外の性的な行為は積極的にするよう勧めます。

 今後は、具体的な事例を紹介しながら、「挿入したいのに入らない」カップルの状態や治療についてお伝えしたいと思います。



2 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

akaruisei_eye

明るい性の診療室
大川玲子先生

大川玲子(おおかわ・れいこ)
千葉きぼーるクリニック婦人科医師
 1972年、千葉大学医学部卒業。同大助手、国立病院機構千葉医療センター(旧国立千葉病院)産婦人科医長などを経て、2013年から現職。日本性科学会理事長、NPO法人千葉性暴力被害支援センターちさと理事長。

今井伸(いまい・しん)
 聖隷浜松病院リプロダクションセンター長、総合性治療科部長
 1997年、島根医科大学(現・島根大学)卒業。島根大学助手、聖隷浜松病院泌尿器科主任医長などを経て、2019年4月から現職。日本性科学会幹事、日本性機能学会評議員、日本泌尿器科学会指導医、島根大学臨床教授。

明るい性の診療室の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事