明るい性の診療室
医療・健康・介護のコラム
挿入障害はメンタルな疾患
からだに意識を向けてリラックス
コツをつかみスイスイできるようになる人もいる一方、気持ちばかり焦って進まない人もいます。キーワードは「リラックス」ですが、「リラックスしなくちゃ」という思いがかえって緊張させる場合もあります。
リラックスするのが難しい人には、「自律訓練法」を取り入れることもあります。ドイツの精神科医シュルツが考案した、緊張しやすい人が意図的に落ち着けるようにする訓練です。「手や足が重い、温かい」など副交感神経が優位のリラックス状態を思い浮かべ、意識を「からだ」に向けると、実際に温感などを得てリラックスした状態になれるのです。本番であがってしまうアスリートなど、幅広く応用されているようです。
セラピーでは、治療者が許可するまで、挿入を試すことを禁止します。できそうな気がしても、途中では結局、挿入できないので、せっかくついた自信を再び失ってしまいます。その代わりといいますか、性交以外の性的な行為は積極的にするよう勧めます。
今後は、具体的な事例を紹介しながら、「挿入したいのに入らない」カップルの状態や治療についてお伝えしたいと思います。
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