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いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ

コラム

「夫と2人では家族じゃない!」と涙した女性 磯野貴理子さんの離婚から考える「家族のかたち」

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かなわない夢も 家族像の描き変えは夫婦の作業

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 この出来事から私は、「家族ってなんだろう」という問いを持ち続けることになりました。

 確かに私自身も「子どもは3人」と、いつのころからか決めていて、いつか自分もそういう家族を持つものと信じていたので、彼女の気持ちも理解はできます。幼いころからそういった「自分なりの家族像」を夢のように思い描いている人は少なくないでしょう。

 けれども、かなう夢とそうでないものがある以上、その夢は描き変えていく必要があります。その作業こそ、夫婦二人でやるべきではないかと思うのです。

30年後を想像し、夫婦の家族像を一致させる

 そしてそのためには、夫婦の家族像が一致している必要があります。私が実施している「妊活みらい会議ワークショップ」ではそこを最も重要視し、30年後の夫婦の暮らしをリアルに描いてもらいます。結婚する前や、してすぐに子どものことなどを真剣に話すカップルは意外と少ないものです。が、だからこそ、これは必要な作業だと感じています。結婚をするということは、同じ未来に向かって歩んでいくパートナーになるということ、いわば同志です。であるならば、目指すゴールは同じところである必要があるわけです。

 子どもに恵まれようが恵まれまいが、60歳、70歳という年齢になった時には、子どもと一緒に暮らしている可能性の方が低いでしょう。その時にどんな夫婦でありたいのか、そのためには子どもは必須か。実子でなくてはならないのか。など、それも含めた「家族観」を合致させておくと、パートナーシップはより強固なものになれると感じています。もし、まだそうした話をしていないカップルは、ぜひやってみてください。二人の絆をより強くできると思いますので。

妊娠・不妊の正しい知識を

 その際には、妊娠や不妊についての正しい知識も持っておかれると良いでしょう。家族の未来を描くときに、子どもや孫のことは当然出てくるわけですので、そのための情報や選択肢は知っておくべきです。書籍やウェブサイトでもいいですし、最近ではさまざまな自治体で、妊活や不妊についてのイベントや講演会を開くところが増えていますので、近所の自治体のHPなどを検索されてもいいかもしれません。

 東京都でも昨年から不妊治療に関する「チャイルドプランサポート事業」という大きな取り組みを始めていて、6月26日には「 不妊治療と仕事の両立推進シンポジウム 」が開かれます。

 切り口は治療と仕事の両立ですが、不妊症看護認定看護師さんによる治療に関する講演などもあり、どなたでも無料で参加できますので、こういう機会を活用されるのも良い方法だと思います。私も基調講演をさせていただきますので、この記事をご覧いただいた方は、ぜひ「ヨミドクターを読みました」とお声がけいただけると (うれ) しいです。

 最後に、繰り返しになりますが、時代はもう令和です。お父さんとお母さんと子どもが1人か2人などというステレオタイプの家族像は、昭和の時代のこと。そういったものに縛られたり、周囲に影響されたりする必要はありません。アメリカでは「生涯ひとりで生きる」と決める「自分婚」も出てきたぐらいです。家族のかたちは、自分で決めていいのです。ぜひ、「自分にとっての幸せな家族のかたち」を、ご自身たちで選んでくださいね。(松本亜樹子 NPO法人Fine=ファイン=理事長)

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松本亜樹子(まつもと あきこ)

NPO法人Fine理事長/国際コーチ連盟認定プロフェッショナルサーティファイドコーチ

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行なっている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
Official site:http://coacham.biz/

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