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石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」

コラム

「夫婦二人になると話題がなくなる」…夫の定年後に妻のストレスが増す理由

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リタイア後の二人旅 夫は行きたいが…

 「定年後は、夫婦仲良く旅行を楽しみましょう!」的な宣伝をよく見かけます。実際、退職後に奥さんと旅行に行きたいと考える男性はかなり多いようです。しかし、女性はそれほどでもないようです。

 夫と一緒に旅行をしても、会話は弾まないし、楽しくないのでしょう。特に、妻に生活を依存している夫と旅行しても、それは「日常生活の延長」なので、くつろぐことはできません。

 例えば、夫婦二人で旅行に行ったのはいいが、夫はスタンプラリーのように観光地を巡って、一か所でゆっくりできない……という話を聞きます。移動中も食事中もほとんど会話がなく、口を開けば、「切符買ってきて」とか「ちょっと聞いてきて」とか、妻を召使いのように扱う。これでは、夫と旅行するのが嫌になるのも納得できます。

 最近では、女性限定の一人旅のツアーが人気のようです。参加者同士、ある程度の人数で行動しますが、女性の場合は、初対面の人でも気楽に話せる人が多いので、すぐにお友達になるのでしょうね。

 これに対し、男性の場合は、仕事の相手とは名刺交換などをしてから会話が始まりますが、定年後に名刺や肩書がなくなると、途端に会話のきっかけを失ってしまいます。気楽な仲間を作るのが苦手なのです。

カギは夫の生活自立

 生活の自立もできない、会話する仲間もいない熟年期の男性には、妻の存在がますます重要となっていくのですが、妻にとっては「大きなお荷物」になります。毎度毎度の食事や身支度まで依存されている妻は、ストレスがたまり、やがて心身の不調を訴えるようになります。

 このように、定年前後の夫から強く依存され、そのストレスで体調を崩した女性を、私はたくさん診察してきました。それらをまとめ、「夫源病」と命名して発表しました。この場合、妻の治療と並行し、夫に生活自立してもらうことが重要です。妻が自由に外出できるようになると、症状は治まるようです。次回は、生活自立の中でも特に大切な「食の自立」についてお話ししましょう。(石蔵文信 大阪大学招へい教授)

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ishiukura-prof150

石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)
 内科・循環器・性機能専門医。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。大阪市内と都内で男性更年期外来を担当。主な著書に『夫源病』(大阪大学出版会)、『男のええ加減料理』(講談社)、『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』(幻冬舎新書)など。自転車による発電に取り組む「日本原始力発電所協会」代表を務め、男性向けの「ええかげん料理」の教室を各地で開くほか、孫育てに疲れた高齢者がネットで集う「孫育のグチ帳」を開設するなど多彩な活動をしている。ホームページは「男性更年期 夫源病 石蔵文信

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3件 のコメント

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相手の立場に立って考える。

男は仕事して家族を養う 女は家事して支える それがそれぞれの仕事なら、 夫は定年したら文字通りの無職なのに対して妻は死ぬまで仕事を強いられる。 ...

男は仕事して家族を養う
女は家事して支える
それがそれぞれの仕事なら、
夫は定年したら文字通りの無職なのに対して妻は死ぬまで仕事を強いられる。
感謝すらせず、やって当たり前という態度丸出しの無職を世話するのにウンザリするのも当然です。
酷いだのお前が働けだの言う人は想像力も共感力もかけてるのでおそらく同じような立場になることでしょう。

大事なのはお互いに「感謝する心と言葉」です。
それが一方通行にしかならないなら離婚したほうがお互いのためかと。

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可哀想

ナナ

家族のために長年働いてきたのに、定年したらお荷物なんて、かわいそう、酷い 家事は旦那さんにしてもらって、奥さんが働きに出て、家族を養ってみたらい...

家族のために長年働いてきたのに、定年したらお荷物なんて、かわいそう、酷い
家事は旦那さんにしてもらって、奥さんが働きに出て、家族を養ってみたらいいと思う。

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50代の妻の立場から

ぶるう

我が家は50代の夫婦ですが、私は主人との会話がとても楽しいです。2人で旅行も行きました。同居の認知症の義父を見送り、今は介助が必要な義母との生活...

我が家は50代の夫婦ですが、私は主人との会話がとても楽しいです。2人で旅行も行きました。同居の認知症の義父を見送り、今は介助が必要な義母との生活の中で、私は自分の頭の中を方向転換しました。同世代の知り合いと家庭生活の愚痴を言うのをやめ、色んな世代の人達と好きな事について話すようにして、今は母と妻だけでなく、個人としての時間を作るようにしてます。主人も色んな世代の人と飲みに行くので、若い人から教えてもらう事が多いです。私が変わると20代の女の子に食事に誘ってもらったり、ライブに誘ってもらったりして、一緒にいる時は私も若いつもりになれます。娘や息子の事で理解出来ない事があると、若い子に相談してアドバイスしてもらいます。主人を愚痴を聞いてもらう人にしたくはないです。それは、同居の義母が友人と毎日のようにお茶を飲みに行きますが、会話の内容が孫の自慢、嫁の悪口、自分の病気の話、近所の悪口で、帰ってくるとそれを私に話します。義母の人生は、愚痴を話すばかりです。私も会話をしたくなくなります。私は主人にはそんな話はしたくないです。残念ながら、私の周りには旦那さんと会話の無い家庭ばかりです。夫婦で旅行に行く人はほとんどいないです。外で旦那さんの悪口言って発散できる奥さんと、外に話せず一人で溜め込む旦那さん。片方の努力では難しいかもしれないです。

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