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ニュース・解説

「中高年ひきこもり」の家族の方へ…鈴木晶子(NPO法人パノラマ理事)

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社会的問題の結果として起きた現象

 見方を変えると、ひきこもりは、さまざまな社会的問題の結果として起きている現象です。前に挙げたような、ひきこもりに至った事情は、誰にでも起こりえます。つらくて一歩も動けない……そんな時は誰にもあるはずです。ひきこもりの方々を支援するということは、社会的問題の解決に取り組み、人生のさまざまなリスクに備えることでもあります。

 日本での支援は、先駆的団体や先進自治体の時代から、公的支援の全国への拡充を経て、現在はひきこもり当事者・経験者が活動の中心となる時代に入っています。こうした当事者グループである「 ひきこもりUX会議 」や「 ひきポス 」が、事件について声明や記事を出していますし、各ホームページの中にはたくさんのヒントが詰まっていますので、そちらをぜひご覧いただければと思います。

解決をうたう「引き出し業者」には注意を

 最後に参考に、3年前に私が作成に携わった「ひきこもり支援ハンドブック」の図をご紹介します。

(一般社団法人インクルージョンネットかながわ「 生活困窮者自立支援のための中高年齢化するひきこもり者とその家族への支援ハンドブック 」より)

 インターネットで調べれば、さまざまな「支援」団体・機関が出てきます。 (わら) をもすがる思いでご覧になると思いますが、その団体は、あなたやあなたの家族一人ひとりを大切にしてくれる団体でしょうか? 「私たちが訪問しさえすれば解決!」のような安易なうたい文句を示していないでしょうか?

すずき・あきこ

鈴木晶子

 「ひきこもり支援」をかたって、本人を無理やり連れ出す「引き出し業者」による事件はこれまでもありましたし、事件とまでいかなくとも、それによって傷つけられてしまった方に、私たちは出会ってきました。ひきこもり地域支援センターや生活困窮者自立支援制度など公的な相談窓口は全国にあります。どうぞ、あわてず、一人ひとりを大切にしてくれる支援機関に巡り合っていただきたいと願っています。

すずき・あきこ

NPO法人パノラマ理事、セプテンバー・ハウスMAJ相談員(米メリーランド州登録NPO)。臨床心理士。大学院在学中よりひきこもり支援に関わり、若年無業者支援、生活困窮者支援などの現場を経験。現在、米国在住。

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