うんこで救える命がある 石井洋介
医療・健康・介護のコラム
スマホゲームで大腸がんの早期発見を目指す
昔の自分に届けるつもりで制作したゲーム
僕自身は、幼少期から毎日欠かさずにゲームをするほどのゲーム好きです。ゲームに夢中になっていると、自然にゲームの物語が頭の中に広がってきます。「うんコレ」は、プレーヤーが自然と健康の情報を得て、かつ日々便を見る習慣(「観便」と言います)を身につけるということを狙っています。さらに、便に異変があった時にタイミングよくアラート情報を目にすることで、医療機関を受診しようとするのではないかと僕は期待しています。
このゲームは、病気で苦しんでいた昔の自分に届けるつもりで制作しました。4月上旬のコラムでも触れましたが、僕は高校生の頃に潰瘍性大腸炎を患い、高校生活を棒に振りましたが、真剣に自分の病気のことを調べなかったことを後悔しています。もし当時の僕が遊んだゲームの主人公が潰瘍性大腸炎の話をしていたら、健康に興味を持てたかもしれない。そんな気持ちを大切にして制作したスマホゲームです。
全員がボランティアで集まったクリエイターによる制作のため、ゲームの一般公開が予定より遅れていますが、今年中には公開する予定です。ご興味を持たれた方は一度プレーして、ご感想をお寄せいただければありがたいです。詳しい情報は「うんコレ」の公式ウェブサイト(https://unkore.jp/)で紹介しています。
2 / 2
【関連記事】
寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受
日本がん分子標的治療学会に来ています。 古典的な転移だけでなく、糖鎖シグナルや微小成分による転移やそこからのさらなる分化や耐性の可能性の有無を、...
日本がん分子標的治療学会に来ています。
古典的な転移だけでなく、糖鎖シグナルや微小成分による転移やそこからのさらなる分化や耐性の可能性の有無を、ゲノム解析から推定していけるかもしれないと言うことです。
言い換えれば、今のガイドラインにしたがった、がんの個数やサイズ、転移部位に従った集学的治療と異なる治療戦略も考えられると言うことです。
いずれにせよ、がんや疑い病変をスクリーニングで引っ掛けるところから始まりますし、そのためには興味を持ってもらって、知ってもらうところからですね。
その中で、消化器外科とか消化器内科は中心ではありますが、それ以上に沢山いる他科医やかかりつけ医も効率的に運用するシステムを考えていきたいものです。
もちろん、大腸がんだけががんではないですし、大腸がんには転移もあり、癌だけが人を殺すわけではありませんから。
つづきを読む
違反報告