認知症介護あるある~岡崎家の場合~
医療・健康・介護のコラム
「デイサービスに行きたい」父が本音をポロリ 母を思う気持ちにホロリ

漫画・日野あかね
施設から電話! 嫌な予感が的中
用事があり実家に寄ると、父さんのショートステイ先の施設から電話がかかってきました。ショートステイでは、一般的に数日~1週間程度、老人ホームなどの施設に宿泊して介護を受けるのですが、帰宅日でもないのに施設から電話があるということは、100%「良くないお知らせ」です。
不安が的中し、電話に出た母さんの顔が一瞬で曇りました。そして、受話器を置くなり「あ~、あと5日間はゆっくりできると思ったのに……」と、心のつぶやきをそのまま口に出してしまっています。
「いやいや、そんなことよりも、父さんに何かあったの?」と私が聞くと、「足の裏にデキモノができて痛くて歩けなくなったから、病院で診察を受けてきてほしいって」とのことでした。
昨年末のインフルエンザ騒動(詳しくは、1月28日のコラムをご覧ください)のときもそうでしたが、父さんがショートステイを利用している施設では、宿泊中でも、病院に行くような事態になったときはできる限り家族が対応しなくてはいけません。
待ち時間にしぶしぶコーヒータイム
病院には、私が付き添うことになりました。インフルエンザのときと異なり、足の裏以外は元気な父さんは、長い待ち時間にイライラして「施設で朝ご飯を食べさせてもらえなかった! 腹が減った! どうにかしてくれ!」と言い始めました。
施設のスタッフが、父さんだけに朝食を出すのを忘れた……なんてことは考えられません(人一倍食いしん坊の父さんが、その場で黙っていたはずもなく)。皆さんもよくご存じの「認知症介護あるある」的な発言です。
エンドレスで訴えてくるのに対し、「え~、そうなの!?」と、否定も肯定もしない私なりの必殺技で応戦します。そのうちに、食べ物は諦めたのか、「ショートステイのときは、10時にいつもコーヒーを飲むんだ」と言い出したので、しぶしぶ2人で缶コーヒーを飲むことにしました(コーヒー代をケチるつもりはないのですが、糖尿病なのに砂糖たっぷりの甘いコーヒーを飲みたがるので……)。
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