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老衰疾患のChoosing Wisely

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

日本脳神経超音波学会に行きました。
AIの講義が目当てでしたが、認定脳神経超音波検査士という資格の存在も知りました。
頸動脈エコーからの心疾患検索や脳病変評価の話が多かったですが、脳内や脳血管が超音波でここまで評価できることに驚きました。
エコーは弱点もありますが、ハンディさではピカイチです。

懇親会などで神経内科医の先生とお話しすると、高度スクリーニングはまだ考えられていないようです。マンパワーの限界の問題があります。
また、有名施設でも、頸部病変の影に隠れることもある、血栓を誘発する腫瘍などの疾患の検索は人手が足りないという話でした。

要するに、それぞれが自分の科や施設のことはよく知っているものの、隣の事を知らないわけで、潜在的に医療システムを進化させられる可能性はあります。

最近は全身の臓器連環や血管連環の重要性も言われていますが、画像診断における存在診断と質的診断の分離と、遠隔診断やAIサポートによるワークフローの有機的結合がすすめば、局所スクリーニングから関連疾患チェックへの道筋ができます。

がん、心疾患、脳血管疾患なんて、要するにどこに先にガタが来たかで、診断技術の進歩による老衰の分類と対応策の有無に過ぎません。
昔は症状として顕在化するまでわからなかったものが、今は見えるようになってきました。
老人の誤嚥性肺炎の原因の嚥下力低下の大半は老衰による筋力低下や脳機能低下の産物です。

全体像の中での自分の仕事に集中できる医療人が増えれば、ミスも減り、休みも増えて、他の人の人生の中での疾患や老い、病院の意味についても考える余裕ができるのかもしれないですね。
医療の進歩と保険診療の中で、何が自然死なのかはわかりませんが、他人の幸福な最期を考えられる視座を持てる医療人が増えた方がよいようには思います。

どうせ、カネがないと企業も政治家も動きませんが、まだましな医療サービスがいきわたるように、多くの市民も学んで声を上げる必要はあると思います。

かかりつけ医制度がこういった技術者制度と結びつけば、スクリーニング機能向上により地域での夜間救急の過重労働による医療崩壊を軽減できるのではないかと思います。
またもや地域病院の救急医撤退のニュースもありましたが、思いやりとは相互理解に基づいたものではないかと思います。

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機械の進歩が変える医師、病気、死の在り方

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

IVR学会に来ています。
画像機器もカテーテルもますます進歩を遂げており、演題やブースを見ていると10年以内にはセミオートの血管内治療も実戦投入されそうな予感がします。
医療の標準化、AIやITの進歩は専門家や専門家のチームの進化も含めて医師(あるいは医療スタッフ全体)の意味やキャリアを爆発的に変えつつあります。
効率的な処理をするベテランが増えるのか、中級までの診断治療が新人に移管されるのかわかりませんが、個が変われば全体も変わるわけで、大学病院や基幹病院の意味やあり方も変わるでしょう。

コストや政治の壁はありますが、全体の治療方針を保ったまま、ターミナルまでシームレスな医療もあり得ます。
科学的なサポートが機械により得られれば、医師の方も人間的な理解の勉強に時間を使うこともできます。
病院べったりの医師にはわからなかった普通の感覚も、いずれ過重労働の科の医師にも求められるのかもしれないですね。

データしか見てないとわかりませんが、極論を言えばバカでも下手くそでも、自分の信じた医師や文化に殉じたい一般人は一定数居ます。
高齢化社会では特にそうですが、人間や社会との相性の問題です。

その辺は世代交代と認識の変化待ちの部分もあります。
一方で、ビジョン共有により、かかりつけ医が大学や基幹病院を間借りする日も来るかもしれません。
その中で、避けられない老衰の意味も変わるでしょう。
そういえば、検査の進歩により不明熱も大幅に減りましたね。

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