認知症介護あるある~岡崎家の場合~
医療・健康・介護のコラム
親の介護は「同居」か「施設」?…私が選んだ第3の道
結婚を機に別居を決断
8年前の結婚を機に、私は実家を出ました。そして現在、実家からは俗にいう「スープの冷めない距離」に住んでいます。
そういった状況に、「近くに住んでいるならば、なぜ、ご両親が大変なのに同居しないのですか?」と問われることが少なくありません。夫のヒロさんでさえも、結婚を前提にお付き合いするようになってからは、私の両親との同居を考えてくれていたようです。
認知症で要介護の父さんと、子宮がんを患い、決して元気とは言い難い母さんがいるのだから、「同居するべき」と思うのが普通かもしれません。ですが、私はあえてそうしていません。
心の許容量 小ささを自覚して…
心のキャパシティー(許容量)の小さい私は、ずっと家族だけでいると思考や視野が狭くなってしまいます。たとえば、父さんの介護を巡り、本人と母さんと私が言い合いになるとき。そんなに広い家でもないので、私が自分の部屋に行き、一人で頭を冷やそうとしても、ヒートアップした両親の声が聞こえてきます。そのうえ、どちらかが私の部屋までやってくることもあります。耐えかねて外に出ていくこともありましたが、同じ空間に戻ると、やっと冷静になった気持ちが再びくすぶり出して、ちょっとしたことで元に戻ってしまうのです。
もちろん、何かあったときにすぐに対応できるなど、同居の利点がたくさんあることも知っています。一方で、身内という間柄でその距離感が近いからこそ、ずっと同じ空間にいると冷静さを失い、衝突することも多いのです。
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