医療ルネサンス
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若い人の白血病(1)骨髄移植「命もらった感謝」
急性リンパ性白血病を克服した横浜市の会社員女性(27)に2014年1月、1通の手紙が届いた。「生きていてくれてありがとう。あなたの手紙は宝物です」。治療に必要な骨髄を提供してくれたドナーからだった。目から涙があふれた。
発症は大学3年生だった13年1月。白血球に異常が起き、無制限に増える血液のがんだ。症状は発熱と頭痛。なかなか治らず、厄介な風邪だと思っていたら、目の下に身に覚えのないあざ。不安を感じ、近くの大学病院を受診した。
血液検査を受けて3時間後、「白血病かもしれない」と告げられた。頭の中は真っ白。そのまま東京都内の大病院へ転院が決まった。「私は死ぬんですか」。泣きながら看護師に尋ねた。
国立がん研究センターによると、15~24歳で白血病と診断されたのは16年に約400人。がん化した白血球の種類、病気の進行速度で白血病のタイプは分かれる。急性リンパ性白血病は、この世代に多い二つのタイプのうちの一つだ。
この女性の場合、病気の進行が速かったため、骨髄移植で治癒を目指すことになった。主治医から「白血球の型が日本人に多いタイプで、ドナーが見つかる可能性が高い」と言われた。
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