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顎関節症の治療(5)医科・歯科連携 改善目指す

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顎関節症の治療(5)医科・歯科連携 改善目指す

心配性のB子さん(左)に「大丈夫なので不安にならないで」と話す小見山さん(日本大松戸歯学部病院で)

 千葉県流山市の主婦B子さん(71)は、 がく 関節症の治療で2007年から、同県松戸市の日本大松戸歯学部病院に通っている。「どうしても歯をかみ締めてしまう癖が治らない」。3月28日の診察で訴えると、顎関節・ 咬合こうごう 科長の小見山 おさむ さんは「心配し過ぎなくていいですよ」と声をかけた。

 B子さんは心配事や考え事があると、無意識に歯をかみ締めてしまう。それが顎の筋肉の痛みにつながっているようだった。周りから見たら気にしなくていいことでも心配してしまう性格。乳がんを患った時は大きなショックを受け、顎関節症も悪化した。

 「歯をかみ締めない」。自宅のトイレに自書した紙を貼って自らを戒めているが、ふと気がつくと、歯をかみ締めている――。

 顎関節症は精神的なストレスも大きな原因になる。精神疾患、全身が慢性的に痛む線維筋痛症など、他の病気を抱えていると症状が長く続くことも多い。「難治性」と呼ばれる治りにくいケースでは、歯科と医科が連携して改善を目指す取り組みが必要となる。

 同病院では、医科・歯科連携で診る「痛み外来」を開設している。医科からは脳神経外科や耳鼻咽喉科の医師3人が常時出ている。B子さんには、小見山さんが顎の関節や筋肉に異常がないかをチェック。精神科医は約30分間のカウンセリングを行って心理面からサポートする。

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