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僕、認知症です~丹野智文45歳のノート

コラム

「認知症」とかけて「眼鏡」ととく その心は…

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守られすぎると何もできなくなる

 問題は、公的な制度だけではありません。認知症だと分かると、多くの場合、周囲の人から「守ってあげなくてはいけない人」とみられるようになります。それまでは自分でやっていたことを家族が代わりにやってくれて、外出の際にも誰かにつきそってもらうようになりがちです。すると、本人も「自分には何もできない」と思いこんで自信を失ってしまい、一人でできることがどんどん少なくなっていってしまうのです。

 どうでしょう。視力0.7の人がビン底のような度の強い眼鏡をかけたら、動けなくなってしまった……という状況にそっくりだと思いませんか?

何が必要か、本人に聞いてみよう

 こうして「眼鏡」に例えると理解してもらいやすいようなので、最近は講演で、よくこの話をしています。先日の厚生労働省での意見交換会(この時のことは、前回のコラムをご覧ください)でも話したら、根本大臣が「目からウロコだ」と言っていました。

 皆さんも、認知症の人に会ったら「眼鏡」のことを思い出してみてください。その人が何を必要としていて、どうしたいと思っているのかを知りたければ、本人に聞いてみましょう。認知症が進んだ人でも、理解できるように尋ねれば、きっと答えが返ってきますよ。(丹野智文 おれんじドア実行委員会代表)

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丹野智文(たんの・ともふみ)

 おれんじドア実行委員会代表

 1974年、宮城県生まれ。東北学院大学(仙台市)を卒業後、県内のトヨタ系列の自動車販売会社に就職。トップセールスマンとして活躍していた2013年、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断を受ける。同年、「認知症の人と家族の会宮城県支部」の「若年認知症のつどい『翼』」に参加。14年には、全国の認知症の仲間とともに、国内初の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」(現・一般社団法人「日本認知症本人ワーキンググループ」)を設立した。15年から、認知症の人が、不安を持つ当事者の相談を受ける「おれんじドア」を仙台市内で毎月、開いている。著書に、「丹野智文 笑顔で生きる -認知症とともに-」(文芸春秋)。

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