ごぼう先生のイス健康体操2.0
医療・健康・介護のコラム
5秒から始める運動不足の方にオススメ!イス体操!
介護の「ご」、予防の「ぼう」で、ごぼう先生と申します。
突然、質問です。「現在運動は、されていますか?」
意識をして、 身体 を動かしている方。最近は運動不足と感じている方。どちらかに分かれるのではないでしょうか。
しかし、その運動強度は様々です。例えば、30分のランニングをすること。一駅の区間を歩くこと。犬の散歩をすること。どれも全て運動と言えるでしょう。
自ら想像する運動こそ、自らが運動をしている感覚の基準です。その感覚は、実際に健康に 繋 がっていますか?
90歳のおばあちゃんに同じ質問をしてみました。「運動は、何かしていますか?」
おばあちゃんは、「運動しています。」と自信を持って答えました。
足がむくみ、心臓や肺に病があるおばあちゃん。少しうつむきながらベッドに座り話す姿に、私は、おばあちゃんの「運動しています」という言葉から、運動をしている姿が想像できませんでした。
「どんな運動をされているのですか?」と、私が質問すると、おばあちゃんは答えました。「トイレまで歩いています」
おばあちゃんは、トイレまでの約3メートルの歩行を運動だと 仰 いました。正直、冗談かと思いましたが、実際に歩く姿を見て 腑 に落ちました。
「よいしょー、よいしょー」と重たい足を、ゆっくり運びながら「はぁー、はぁー」と息を切らして、歩いていらっしゃったのです。
心臓や肺の調子を確認しながら、懸命に歩く姿は、おばあちゃんの中で運動が行える可能な範囲、ギリギリで一生懸命に身体を動かす姿でした。
私に置き換えたら、400メートルダッシュくらいの強度でしょう。おばあちゃんは、一日に4回、5回繰り返しているわけです。私はその姿を見て、「自分よりも運動をされている。」と感じました。
そのおばあちゃんの姿を見て学びました。運動とは、「今、できていること」なんだと。
運動していると意識している方も、運動不足だなと感じている方も、結局、今できていることが自分の運動です。運動意識は、健康に繋がりません。
運動不足の方は、まず5秒間力を入れてみよう
筋肉に力を入れることを始めましょう。5秒間だけでも持続して、力を入れてみる。数年、意識をして力を入れたことのない筋肉は、力の入れ方さえ忘れてしまうことがあります。
太ももの内側の筋肉。座ったまま、どのように力を入れるか分かりますか? ぜひ、下記の動画で実践してみましょう。5秒間だけ、力を入れてみてください。
転倒予防に、 咄嗟 の準備を
「はい! 私、転びたいです!」と、転倒を希望する方はいません。どんな世代でもつまずくことはあります。「あっ」とつまずいた時に、「サッ」と足を出して、「グッ」と踏ん張れるかどうかが重要です。
瞬時の状況判断は、ほとんど無意識に行われます。ご高齢になるほど、この反応は鈍くなってしまう傾向があります。
少しでも咄嗟の判断が反応できるためにオススメの体操は、ひらがな足踏みです。足踏みをしながら、48文字のひらがなを声に出していきましょう。「あ い う え お」と前半部分はスムーズに言えるかと思いますが、後半の「は ひ ふ へ ほ」以降の言葉は、少し自信がなくなってくると思います(簡単な方は、い ろ は に ほ へ と で実践をオススメします)。
「次は何だったかな」と、次の動作を予測して、脳を刺激する。身体を動かしながら、「あれ?」と足を止めずに考える事がポイントです。
1日の中に、「運動をしてみよう」という5秒の実行スイッチを押すこと。すると、5秒をキッカケに次の5秒の行動に繋がります。
それでは、皆様、お達者でー!
ごぼう先生の新しいDVDが発売されます。
【関連記事】
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。