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妊娠中のDHA摂取で、生まれた子の高血圧を抑制

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 青魚などに多く含まれ、記憶・学習能力の強化や中性脂肪・コレステロール値の低下を促す不飽和脂肪酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)に新たな効果が示された。米・University of Kansas Medical CenterのElizabeth H. Kerling氏らが実施した研究により、妊娠中にDHAが含まれるカプセルを摂取した母親から生まれた子供では、肥満になっても血圧は上昇しにくいことが明らかになった。詳しい研究内容は、JAMA Netw Open( 2019年2月22日オンライン版 )に掲載されている。

偽薬と比べて収縮期血圧が平均4mmHg減

 

妊娠中のDHA摂取で、生まれた子の高血圧を抑制

 研究では、2006年1月~09年11月に、安定期に入った米国カンザス州在住の妊婦たちを対象とし、DHAが含まれるカプセル(1日当たり600mg)を服用する群(DHA群)、大豆油とコーン油を含むカプセルを服用する群(偽薬群)に分け、平均14週間投与。その後生まれた子供171人(89例がDHA群、82例が偽薬群から出産)の4歳、4歳半、5歳、5歳半、6歳時点の血圧値などを調査した。

 調査の結果、偽薬群から生まれた過体重または肥満の子供は、DHA群から生まれた過体重または肥満の子供と比べて収縮期血圧が平均4mmHg、拡張期血圧が平均5mmHg高かった。

 なおKerling氏によると、肥満状態にある子供の血圧上昇を抑えるために必要なDHAの量は不明であるという。

 また、共同研究者で同大学のSusan E. Carlson氏は「発達過程にある胎児がDHAにさらされると、子供時代の肥満による血圧上昇が抑えられる可能性がある」と説明。さらに、「子供のころに血圧が高かった人は、その後も血圧が上昇しやすいことが報告されている」と指摘している。(あなたの健康百科編集部)

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