医療大全
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顎関節症の治療(1)上下の歯 意識的に離す
「豆腐ハンバーグにしてもらえませんか」。女子バドミントンの元五輪選手でスポーツキャスターの陣内貴美子さん(55)は昨年、テレビ番組でロケに行った際、料理を紹介するシーンでスタッフに頼んだ。顎の右側が痛く、口を大きく開けられなかったためだ。
ステーキはかめず、ハンバーガーは頬張れない。フランスパンは一口大にちぎった。口を開くと「シャリシャリ」「カクカク」と音が鳴る。硬い物を食べた後はズキンズキンと鈍い痛みが続く。楽しみの一つだった食事が
2017年の暮れ、歯を磨いていて、口が少し開けにくいと感じ始め、年が明けると口が開かなくなった。かかりつけの歯科医院で
「TCHですね」。担当した顎関節症治療科診療科長の菅沼岳史さんが口にしたのは「Tooth Contacting Habit」の頭文字。日常生活で上下の歯を長時間接触させる癖のことだ。
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