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いのちは輝く~障害・病気と生きる子どもたち

コラム

「連載を終えて」松永正訓さん(上)「障害児を生かすのはコスト」の声に対する僕の答え

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「自然界なら淘汰される命」でいいのか?

「連載を終えて」松永正訓さん(上)「障害児を生かすのはコスト」との声に、どう答えるか

―― そのなかで、心に残った読者の言葉はありますか。

 僕のブログやフェイスブック、お手紙でもいただいたのですが、重い障害の子を育てた親からの声も多く届きました。重い障害の子どもに愛情を注ぎ、育てて、「今は30歳になりました」というお手紙もいただきました。30年と言えば、親の人生の中でも大部分です。じーんと感動しながら読んだのをおぼえています。

 反対に、苦労して育ててきて、その大変さをネガティブに語る人もいました。そういった声も、僕には勉強になりました。日本の福祉は、行政に対し、自分からアプローチしないと与えられないという面があります。そういう意味では、まだまだ弱い。自分から助けを求められるかどうかで、大きく変わってくるのが実情。そうしたことも、家族の声から垣間見られました。

―― 重い障害のある子の命を救い、育てていくことに否定的な意見の中には、それを社会的なコストと見るものが目立ちました。

 障害児の福祉に使われているのは、われわれが払った税金だと……。そうした意見は、必ず出ます。しかし、日本の福祉に関する予算のなかで、「障害」に使われる部分は、決して大きくありません。むしろ、足りないと思います。

 「自然界なら 淘汰(とうた) される命だ」という指摘もありました。人間の社会では、みんなが安心して暮らしていくために、先人たちが苦労し、「社会福祉」という制度を編み出したのです。障害のある子どもの命が守られない社会は、みんなが不安な社会なのではないでしょうか。

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いのちは輝く~障害・病気と生きる子どもたち

 生まれてくる子どもに重い障害があるとわかったとき、家族はどう向き合えばいいのか。大人たちの選択が、子どもの生きる力を支えてくれないことも、現実にはある。命の尊厳に対し、他者が線を引くことは許されるのだろうか? 小児医療の現場でその答えを探し続ける医師と、障害のある子どもたちに寄り添ってきた写真家が、小さな命の重さと輝きを伝えます。

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松永正訓(まつなが・ただし)

1961年、東京都生まれ。87年、千葉大学医学部を卒業、小児外科医になる。99年に千葉大小児外科講師に就き、日本小児肝がんスタディーグループのスタディーコーディネーターも務めた。国際小児がん学会のBest Poster Prizeなど受賞歴多数。2006年より、「 松永クリニック小児科・小児外科 」院長。

『運命の子 トリソミー 短命という定めの男の子を授かった家族の物語』にて13年、第20回小学館ノンフィクション大賞を受賞。2018年9月、『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(中央公論新社)を出版。

ブログは http://wallaby-clinic.asablo.jp/blog/

名畑文巨(なばた・ふみお)

大阪府生まれ。外資系子どもポートレートスタジオなどで、長年にわたり子ども撮影に携わる。その後、作家活動に入り、2009年、金魚すくいと子どもをテーマにした作品「バトル・オブ・ナツヤスミ」でAPAアワード文部科学大臣賞受賞。近年は障害のある子どもの撮影を手がける。世界の障害児を取材する「 世界の障害のある子どもたちの写真展 」プロジェクトを開始し、18年5月にロンドンにて写真展を開催。大阪府池田市在住。

ホームページは http://www.fumionabata.com/index.html

名畑文巨ロンドン展報告

ギャラリー【名畑文巨のまなざし】

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2件 のコメント

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障害者として生き母として生き

すみれ

私は1才の頃、ポリオにかかり下肢運動障害障害手帳3級です。現在はポストポリオにもなり体の機能は年々衰えつつ有ります。世の中には、ポリオに罹患した...

私は1才の頃、ポリオにかかり下肢運動障害障害手帳3級です。現在はポストポリオにもなり体の機能は年々衰えつつ有ります。世の中には、ポリオに罹患した人に近づくとポリオがうつると思っている人もいます(笑)
障害がある子供達に対する人々の考えの愚かさと偏見にはうんざりします。私の人生で自讚出来る事は、4人の子を産み育て上げた事です。たまたま障害のある子供は生まれなかったけれど、親の気持ちを思うと子供の障害の方が自身の障害より辛いと思います。でも体に障害があっても魂に障害は無いとある方が言っておられましたその通りだと思います人間の世界は動物の世界とは違ってます。世の中の方が医学的知識と愛を持って新しい命を受け入れて下さる、そんな世界が来る事を祈ってやみません。

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福祉へのアプローチ

はなこ

ドイツに20年住んでいます。 「日本の福祉は、行政に対し、自分からアプローチしないと与えられないという面があります」とのことですが、こちらも同じ...

ドイツに20年住んでいます。
「日本の福祉は、行政に対し、自分からアプローチしないと与えられないという面があります」とのことですが、こちらも同じです。でも、国民として当然の権利です。
人間の社会はこの意味では自然界ではなく、どの人も安心して暮らせるように発達してきた「社会」なのではないでしょうか。体を壊した人、失業した人、事故にあった人…。税金の当然の使い道です。
「障害のある子どもの命が守られない社会は、みんなが不安な社会なのではないでしょうか」に同感します。

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