薬
シリーズ
気になる尿酸値(4)腎障害にも関連深く
「年齢的にも若くて、痛風もなかったので、薬を飲むことには、ちょっと戸惑いもありました」
横浜市の会社員男性(58)は30歳の時、人間ドックで腎臓の働きが少し落ちていると指摘された。詳しく調べても原因はわからなかった。
ただ、尿酸値は血液100ミリ・リットル当たり8ミリ・グラムで、基準値上限の7を超える「高尿酸血症」だった。
医師から「尿酸値の高さが腎臓の働きに影響しているかもしれない」と説明され、尿酸値を下げる薬(尿酸降下薬)を飲み始めた。以来30年近くたつが、尿酸値は5~6程度を維持している。腎障害の進行は比較的抑えられており、腎機能は健康な人の6~7割を保っている。
男性は「いったん悪くなった腎機能を改善する治療は今もないそうですね。早い段階から薬で尿酸値をコントロールしてきて良かった」と言う。
高尿酸血症は近年、痛風に限らず、腎障害、高血圧、狭心症といった心血管疾患など、様々な病気と深く関連すると考えられるようになった。
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