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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

食物アレルギー(7)牛乳の除去 早めに解除を

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  このシリーズでは、国立病院機構相模原病院臨床研究センター副臨床研究センター長の海老沢元宏さん(58)に聞きます。(聞き手・矢沢寛茂)

食物アレルギー(7)牛乳の除去 早めに解除を

 牛乳は、たんぱく質や脂肪、カルシウムなど良質な栄養源です。さらに、チーズやヨーグルトなどの乳製品をはじめ、牛乳を含む加工食品も多く存在します。即時型のアレルギーは鶏卵(卵)に次いで多く認められ、1歳未満の4分の1ほどを占めます。一方で、6歳頃までに半数以上は200ミリ・リットルの加熱牛乳が飲めるようになると考えられています。

 生後5か月の男児は、母乳で育てられてきましたが、初めて粉ミルクを飲んだ直後に全身にじんましんが出て、救急搬送されました。そのため離乳食では牛乳関連の食品を除去し、母乳とアレルギー用のミルクを飲んでいました。

 1歳5か月から「経口負荷試験」を受けました。加熱牛乳3ミリ・リットルでは症状が出ず、自宅で加熱牛乳3ミリ・リットルと、それに相当するバター大さじ1杯(10グラム)を数日おきに取りました。その結果、2歳で加熱牛乳25ミリ・リットルまで飲めるようになり、血液検査の反応も低くなりました。しかし、その4か月後、加熱牛乳50ミリ・リットルを想定してヨーグルト48グラムを食べたところじんましんが出たため、加工品も加熱牛乳25ミリ・リットル相当までとしました。

 牛乳に含まれるたんぱく質の8割は「カゼイン」といい、アレルギーの反応が出やすく、加熱しても変質しにくいものです。ただ、平均的な日本人は、骨や歯を形成するカルシウムの必要量の約3分の1、リンの約5分の1を牛乳から摂取しているとされます。幼少期に牛乳の除去が長引くと、身長が伸びにくいという報告もあります。

 豆乳や豆腐などの大豆やしらす、ひじきなど干した魚介類などで栄養分を補いながら、早期の除去解除を目指しましょう。

【略歴】

海老沢元宏(えびさわ・もとひろ)
 小児科医、アレルギー専門医。東京慈恵医大卒。最新情報を発信する「食物アレルギー研究会」の世話人代表。

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