文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

ニュース

ニュース・解説

医師残業上限1860時間…地域勤務・研修医が対象、24年度から適用

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 医師の働き方改革を議論する厚生労働省の有識者検討会は28日、地域医療を担う勤務医の残業時間の上限を年1860時間(休日労働含む)とすることを柱とした報告書の最終案を了承した。月155時間の残業に相当し、「過労死ライン」(月80時間)の2倍近い。2024年度から適用される。

 この上限が適用されるのは、勤務医の中でも地域医療を担う特定の病院の医師と、技能を磨きたい研修医ら。研修医らは本人が希望する場合に限られる。通常の勤務医は年960時間で、休日労働を含めた一般労働者と同じ長さにした。

 対象となる特定の病院は、国が定めた指標を基に都道府県が選定する。救急車の受け入れが年1000台以上の2次救急病院など、1500か所程度になる見通し。国が医師不足の解消を見込む35年度末までの特例として扱われる。

 1860時間の上限が適用される医師について、健康確保のための措置を病院側に義務付ける。当直から日勤など、連続勤務は28時間までに制限。深夜帰宅で早朝出勤といった過重労働を防ぐため、次の勤務まで9時間のインターバル(間隔)を設けるとした。

 また、長時間労働を是正するため、医師の仕事の一部を他職種に任せる「タスクシフト」や、都市部に医師が集中する「偏在」対策の推進が必要だと指摘。安易な受診が医師の負担になっている現状を踏まえ、電話相談の活用を周知することなどを課題に挙げた。

 正当な理由がなければ診療を拒めない医師法の応召義務が、医師の長時間労働の背景にあるとされる問題にも言及。応召義務は、医師に際限のない長時間労働を求めているわけではないとして、厚労省研究班が今年夏頃までに、法律の具体的な解釈を示すとした。

◆報告書案のポイント

→地域医療を担う病院の勤務医、研修医らの残業上限は年1860時間

→通常の勤務医の残業上限は年960時間

→2024年度から実施する。地域勤務医の年1860時間は35年度末までの特例

→医師の仕事を他職種に任せるタスクシフト、医師の偏在対策の取り組み推進

→長時間労働の背景にある応召義務の解釈見直し

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ニュースの一覧を見る

最新記事