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透析って中止していいの?…公立福生病院のケースに問われること

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末期腎不全なら透析か腎臓移植 透析患者は増え続け33万人

透析って中止していいの?…公立福生病院のケースに問われること

 東京都福生市の公立福生病院で、透析治療の中止によって40歳代の女性が死亡した際の病院の対応に問題がなかったか、日本透析医学会や都が調査、検証を進めている。そもそも透析とはどんな治療なのか? 中止はできるのか?

 腎臓は、血中の老廃物やよけいな水分を尿にして排出する大事な臓器。その機能が一定レベル以下になると末期腎不全と呼ばれ、だるさや食欲低下、吐き気といった症状が出る尿毒症や、心不全などを起こす。失った腎臓の機能は元には戻らないため、腎臓移植や、人工的に血液中の老廃物や余分な水分を除去する透析療法が必要になってくる。

 日本透析医学会の2017年12月31日現在のデータでは、国内の透析患者数は年々増え続け、33万4505人。人口100万人当たり2640人で、人口比では台湾に次いで世界で2番目に多い。一方、腎臓移植を受ける人は年間1600人程度。希望しても移植を受けられる人はわずかで、国内の末期腎不全の患者の多くは、透析を生涯続けることになる。移植医療が盛んな欧米では、日本ほど透析期間は長くない。

大半は週3回・4時間程度の血液透析 自宅で可能な腹膜透析も

 透析には主に、血液透析と腹膜透析がある。血液透析は、血液を体外で循環させて浄化する方法で、医療機関で週3回、1回に4時間程度行うのが一般的だ。腹膜透析は、腹腔内に透析液を一定時間ためておき、腹膜を通して透析液に老廃物やよけいな水分を移す方法。自宅や職場でも可能だが、血液透析に比べて効率は低く、腹膜の劣化などで長い期間は利用できない。腹膜透析の患者は、透析患者全体の3%に満たず、通常、「透析」と言えば、血液透析をイメージすることが多い。

 末期腎不全患者の生命を維持するため、絶対に欠かせない透析だが、同学会は14年にまとめた「維持血液透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」の中で、場合によっては中止や非開始もありうることを認め、その際のプロセスのあり方を示した。

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