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高齢者の「ゴミ出し支援」拡充へ…玄関先で回収、町会に助成も

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高齢者の「ゴミ出し支援」拡充へ…玄関先で回収、町会に助成も

 自宅のゴミを集積場まで運ぶのが難しい高齢者をサポートするため、環境省は、自治体などが高齢者宅まで出向いて回収を行う「ゴミ出し支援」制度の拡充に乗り出す方針を決めた。こうした支援制度のある自治体は2割程度にとどまっており、同省は全国の支援状況を調査した上で、自治体向けのガイドライン(運用指針)を作成。ゴミ出し支援のあり方や先進自治体の事例を全国の自治体に周知し、制度づくりを促す。

 国内の全家庭(約5000万世帯)のうち、65歳以上の高齢者世帯は4分の1を占め、その半分近くは高齢の単身者とされる。生活意欲や筋力の低下、認知症などに伴って自力でゴミ出しができなくなり、自宅にゴミがたまる「ゴミ屋敷」が社会問題となっている。

 国立環境研究所が全国の自治体に行った2015年調査によると、高齢者のゴミ出し支援制度がある自治体は23%にとどまる。同省の担当課は「高齢化は年々進んでおり、問題はいっそう深刻化している。自治体によるサポート体制は喫緊の課題だ」としている。

 同省は現在、全国の自治体で実態調査を行っていて、月内に調査結果をまとめる。例えば、千葉県流山市は清掃業者に委託し、高齢者宅の玄関先でゴミを回収するほか、福島市は市職員が自ら高齢者宅に出向いてゴミを引き取っている。ガイドラインでは、こうした先進的な支援に取り組む自治体の活動内容を盛り込む見通し。

 また、15年調査では「今後、ゴミ出しが困難な住民が増える」と回答した自治体が87%に上った一方、支援制度のない自治体から、人手や予算を確保する難しさが理由として多く挙がっていた。

 仙台市では、ゴミ回収を行う町内会やボランティア団体に助成金を出す制度があるが、こうした自治体は一握りとされる。

 このため、同省は来月以降、支援制度のない複数の自治体でゴミ出し支援のモデル事業を実施。限られた自治体予算の中でどのような支援のあり方があるかについて、自治体の課題と解決策を検証する。これらの結果もガイドラインに反映させ、来年3月までに完成させる。

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