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伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

軟らかささみのゴママヨあえ

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 こんにちは。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。

 この連載で以前、重曹を使用して野菜を軟らかくしたり、卵をふんわりさせるレシピを紹介しました。

 今回は、お肉を軟らかくする方法のご紹介です。

 近年、高齢の方のたんぱく質不足が指摘されるようになり、特に肉類などのたんぱく質摂取を勧める動きがあります。しかし、たんぱく質は加熱により硬くなる性質があるため、かむ、飲み込む力が低下した方にとって、たんぱく質が豊富なお肉は食べにくいこともあります。

 今回使用した鶏のささみは、肉類の中でもたんぱく質が多く、脂肪が少ない部位です。あっさりしているため、好まれる高齢の方もいらっしゃいますが、加熱するとぱさぱさしてしまい、食べにくいものです。

 このレシピでささみを調理しておけば、手軽にあえ物、汁物、いため物など、様々な料理にさっと加えて使用することができます。

 砂糖と塩を入れた水に漬け込むだけでも軟らかくなる効果がありますが、重曹を加えることで軟らかさがアップします。これは、砂糖の保水性と塩の水分を閉じ込める効果に加えて、重曹のたんぱく質分解作用によるものです。

 漬け込み前のお肉の切り方によっても、軟らかくなる効果は異なります。1本のままよりも、繊維を断ち切る切り方にすると、より軟らかくなります。漬け込んだお肉を、調理前に流水で洗い流すことを忘れずに。

[作り方]

〈軟らかゆでささみ〉

(1) ささみは、筋のあるものは取り除いておく。

(2) (A)の材料をよく混ぜ合わせ、(1)のささみとともにポリ袋などに入れる。冷蔵庫に入れ、半日~1日おく。

(3) ポリ袋から出し、流水でやさしく洗い流す。沸騰したお湯に入れ、あくを取りながら中火で1分程度ゆで、そのあとふたをして8分程度蒸らす(ささみの大きさによって時間はやや異なる)。使いやすいようにほぐすなどして、冷蔵庫で保管する。

〈ゴママヨあえ〉

(1) キャベツは芯を除いて1cm幅、3cm長さ程度の短冊切り、ニンジンは拍子木切りにする。

(2) (1)の野菜を軟らかくゆで、水気を切る。

(3) (B)の調味料をよく混ぜ合わせ、ささみと(2)の野菜とあえる。

 ※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。

 (レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)

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伊藤清世(いとう きよ)

在宅訪問管理栄養士・介護食アドバイザー
委託給食会社で病院・高齢者施設・保育所等の調理業務、総合病院の管理栄養士を経て、現在は仙台市の「ないとうクリニック複合サービスセンター」で在宅訪問管理栄養士として活動中。また、地域での講演活動を通じ、かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれる、食べやすくおいしい食事作りを提案している。

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