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「教えて!ドクター」の健康子育て塾

コラム

おねしょの悩み(上)「クラブ合宿」「修学旅行」どうしよう…心配しないで、「うちの子だけ」ではありません!

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 長野県佐久市では、定期的に小児科医が保育園を巡回し、保護者向けに小児医療の情報などを提供する出前講座を行っています。講座が終わった後に質問を受け付けているのですが、時々、お母さんからこっそり、こんな相談をされることがあります。

 「小学校に通っている上の子のことなのですが、実は、 夜尿(おねしょ) が治らないのです。どうすればいいのでしょうか」

 私は、「今や夜尿は積極的に治療する時代なのですよ」とお伝えします。すると、多くのお母さんたちが驚かれます。

 今回は、「夜尿」についてお話ししたいと思います。

イラスト:江村康子

イラスト:江村康子

1か月に1回以上の夜尿が3か月以上

 夜尿とは、どんな症状のことを指すのでしょうか。

 2016年に、日本夜尿症学会が「夜尿症診療ガイドライン2016」を作成しました。それによると、夜尿とは「5歳以上の小児に、睡眠中に起こる尿失禁で、1か月に1回以上の夜尿が3か月以上続くもの」とされています。

 夜尿は冒頭に述べたように、子どもだけでなく、親の悩みでもあります。最近は、小中学校での宿泊行事が、以前より増えている自治体もあります。修学旅行、林間学校、クラブ活動の宿泊、友人家族とのキャンプなどなど。行きたいのだけど、「おねしょしてしまったらどうしよう」「クラスメートに知られたら、いじめにつながらないだろうか」……。気になると、晴れ晴れした気持ちでイベントに参加できないかもしれませんね。

 「恥ずかしいこと」「隠しておきたいこと」と考えられがちな夜尿。なかなか他の人には相談できません。「同級生の子たちはどうなんだろう」「いつになればよくなるのだろう」と、ひそかに悩んでいる親子は多いようです。だから、冒頭のエピソードのように、こっそり相談に来られるのです。

 その一方、遺伝傾向があることから、夜尿の経験がある保護者が、「自分も治ったので、そのうち治るだろう」と、様子を見ているケースも多いようです。

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坂本昌彦(さかもと・まさひこ)
 佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長
 2004年名古屋大学医学部卒。愛知県や福島県で勤務した後、12年、タイ・マヒドン大学で熱帯医学研修。13年、ネパールの病院で小児科医として勤務。14年より現職。専門は小児救急、国際保健(渡航医学)。日本小児科学会、日本小児救急医学会、日本国際保健医療学会、日本国際小児保健学会に所属。日本小児科学会では小児救急委員、健やか親子21委員。小児科学会専門医、熱帯医学ディプロマ。現在は、保護者の啓発と救急外来の負担軽減を目的とした「教えて!ドクター」プロジェクトの責任者を務めている(同プロジェクトは18年度、キッズデザイン協議会会長賞、グッドデザイン賞を受賞)。

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1件 のコメント

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画像診断と生活習慣から考える夜尿症

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

他科の先生の、日本の基準や世界の基準というのは新鮮ですね。 こういう細かい基準は僕は苦手です。 自分は画像診断が基準にありますから、物理的異常=...

他科の先生の、日本の基準や世界の基準というのは新鮮ですね。
こういう細かい基準は僕は苦手です。

自分は画像診断が基準にありますから、物理的異常=先天的異常がないか、機能的異常=発達や生活習慣、精神面に問題がないか考えてしまいます。
目に見える画像の変化、はっきりとしないけれど問診と併せ持ってより高度の検査を行えば検出が疑われる画像の変化、画像上明らかに異常がなく、むしろ、生活や精神面の問題があるケース。
(子供の尿というのは、癇癪やマーキングなどの自己主張の側面もありますので、大人の常識だけで考えないのが大事だと思います。)

本文を知らずに、患児を診るのであれば、食べ物や飲み物の好みや量などを問診しながら、技師さんに超音波で尿路を観察してもらうと思います。
CTやMRIは高額であったり、放射線被ばくがありますから、よほど重症でなければ、検査が経過観察より重要とは言い切れないからです。

他の疾患もそうですが、恥ずかしい、と言うことが診断や治療の遅れになることはよく知られるべきだと思います。
女性の膀胱炎の多さも、外でトイレに行きたくない心理の産物であることが多く、治療は抗菌薬よりも適時飲水が有効ですよね。
こういう心と体の問題の交差点は意識や常識の塗り替えの問題も絡んで難しいものです。

大学の生理学の授業で言われました。
「おしっこは血液より安全」
確かに感染の観点で言えばそうなのですが、一般の常識と感覚ではないのですよね。

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