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がんに「目印」、攻撃しやすく…京大などチームが新免疫治療法

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 体内の免疫を活性化させてがんを治療する「オプジーボ」などの新薬が効きにくいがんの増殖を、別の仕組みで抑え込むことに、マウスを使った実験で成功したと、京都大の秋吉一成教授(高分子化学)らのチームが発表した。12日の米医学誌電子版に論文が掲載された。

 がんは患者の体内で、免疫細胞の攻撃を巧みにかわして増殖する。オプジーボは昨年のノーベル生理学・医学賞を受賞した 本庶佑ほんじょたすく ・京大特別教授の研究を基に開発された。一部の患者には劇的な効果があるが、その割合は2~3割とされる。

 チームは、オプジーボが効きにくい患者の免疫細胞が、がんを見つけ出す能力を失っていることに着目。がんの「目印」となるたんぱく質の断片を、がん組織に取り込まれやすい微小な粒子に入れ、がんを発症したマウス約10匹に注射した。

 さらに、目印と反応してがんを攻撃する免疫細胞を加えたところ、がん細胞が増殖しなくなり、完全に消えたマウスもいた。目印と免疫細胞のいずれか一方だけを加えても効果はなかった。チームの村岡大輔・長崎大准教授(腫瘍免疫学)は「オプジーボが効かないがんでは、今回の方法が有効かもしれない」と話す。

 日本がん免疫学会理事長の河上 ゆたか ・慶応大教授の話「新たな治療の選択肢になりうる。人間でどれほど効果があるかを慎重に調べてほしい」

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