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身体拘束家族の声(6)「防ぎ得た死」疑問晴れず

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身体拘束家族の声(6)「防ぎ得た死」疑問晴れず

身体拘束を受けていた姉の看護記録を広げ、姉の遺品の万年筆に触れる妹=池谷美帆撮影

 「お姉ちゃんが心肺停止で重体なの」と、 狼狽ろうばい した母から電話があった。2016年1月29日の朝。8日前に東京都内の精神科病院に入院したことは聞いていた。精神科なのに、なぜ?

 妹(53)は、姉が搬送された一般病院に走った。

 医療機器やチューブにつながれた姉(享年54歳)は、動かない。手が冷たかった。姉の夫が何度も姉の名前を呼び、髪をなでていた。

 面倒見がよく、高齢者福祉の仕事を選んだ姉。筆まめだった。子どもの高校受験の準備にいそしんでいた。妹は言葉が出なかった。

 姉の夫が断片的な事情を教えてくれた。そう状態になった姉は、家族の同意で精神科病院に入院した。病院では「本人や他の患者の療養に支障がある」との理由で、身体拘束を受けた。心肺停止は、肺に血栓が詰まったため。すぐには理解できず、妹は自宅のパソコンで情報を集めた。

 エコノミークラス症候群と同じように、長時間に及ぶ身体拘束で体を動かさなくなると、血管内に血栓ができる。姉のような状況に陥るリスクが高まる。拘束時は、それを防ぐ対策の徹底が不可欠とされていた。

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