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身体拘束家族の声(4)施設への入所 門前払い

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身体拘束家族の声(4)施設への入所 門前払い

週1回の兄の見舞い。妹は水筒や乾燥おしるこ、ティッシュなどを準備する=吉川綾美撮影

 甘かった。身体拘束が入所の足かせになるなんて。介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)探しに明け暮れた埼玉県南部の妹(71)が、つらい胸の内を明かす。

 東京都三鷹市に住む兄(85)が倒れたのは、昨年1月。6畳と4畳半のアパートで、独り暮らしだ。

 脳動脈 りゅう 破裂と脳 梗塞こうそく を同時に起こした兄は、脳の損傷が大きかった。左半身にマヒが残り、認知機能が衰えた。カラオケで吉幾三の「酒よ」を歌い、シルバー人材センターで自転車整備の仕事にいそしむ。そんな兄のささやかな暮らしは、強引に変更を迫られた。

 3週間入院した病院で、兄は拘束に抵抗した。ベッドでも車いすでも胴や腰をベルトで固定され、点滴時はミトン型の手袋をはめられる。「外してくれ! 取ってくれ!」と叫んだ。

 2月下旬、自宅に近い病院の回復期病棟に転院した。スタッフは親切だが、やはりベッドと車いすに拘束がついて回る。兄は、自分が元気なつもりで立ち上がろうとする。「拘束、外せませんか」「まだ、時々、興奮があるので」。妹は病院とそんなやりとりを繰り返した。

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