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医療ルネサンス

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身体拘束家族の声(3)最後の治療 最善だったか

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 東京都渋谷区の商社勤務の長女(47)は昨年夏、実家で父(享年80歳)を 看取みと った。広島県北東部にある過疎化が進む町。かつて宿場町だったにぎわいの痕跡だけが残る。父はこの町で生き、そして、老いた。

 町役場に長く勤めた。早くに妻を亡くし、8部屋もある大きな家で独り暮らし。人の悪口を言わず、世話好きで、数字に強い。神社の総代だった。

 昨年3月に見つかった 膵臓すいぞう がんは、骨などに転移していた。余命は半年。長女は、介護休暇をとって帰省した。次女は地元で働き、長男は岡山県にいる。

 それからは、きょうだいと、がんの治療をする瀬戸内海沿いの総合病院、地元の病院、在宅医療や看護、介護のスタッフが連携した。みんなが切れ目なくつながる。副作用に苦しんだ抗がん剤治療を経て、6月、父の自宅療養が始まった。

 父は生きることに意欲を示した。その思いを尊重しつつ、長女たちは熟慮を重ね、「延命治療はしない」「苦痛を伴う処置はしない」ことなどを申しあわせた。穏やかに人生を全うする暮らしが実現できる、安心感のある地域だった。

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