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種々の肺炎と起炎菌の戦術的理解と対策

寺田次郎 放射線科サッカー部スペイン代表

僕も3冊くらいしか感染症の教科書は読んでいませんので、使う薬剤数を絞って手にあまる症例は、検査で診断を絞って領域専門医や感染症専門医にパスできればいいと考えています。
マイナーな特定臓器への移行性とか細かい統計の数字とか覚えるより、画像診断を真面目にやる方が僕には適性があります。
なんでもできる自信満々なお医者さんを求める患者さんも多いですが、そんな医師は幻想だと知るのも患者リテラシーですね。

サッカーではゴールを守る、ボールを奪うという2つの守備を状況に応じて、個人と組織でやります。
これは感染症から身を守る時にも使える判断です。
ワクチンの原理とはコントロールされた感染です。
健康な時にわざと感染して、身体の免疫組織に菌への耐性を持たせる。
感染症のファクターとして、保菌者の抵抗力も重要だからです。
サッカーでも、相手にわざとボールを持たせて、攻撃パターンを分析してから、仕掛けたりしますが同じです。

我々は菌やウイルスといった攻撃者から様々な臓器を守る守備をしないといけませんので、相手や自分の身体の構造や性質を知らないといけません。
守るべきゴールは肺だけでなく、肺炎も市中肺炎だけではありません。
抗生剤や抗ウイルス剤、ワクチンも万能ではないし、欠点や合併症があることも確かです。
その運用に関しては、また、こちらで触れていただきたいところです。

そして、本文にもある広域スペクトラム抗生剤の乱用の問題ですね。
風邪に抗生剤不使用の枠組みと同じく、適正使用に向けたワークフローの見直しも今後検討されるべきと思います。
どんな敵でも止めるGKやCBのようですが、頼り切ると全体のバランスが崩れますし、それ以上の攻撃者(耐性菌)が出てきたときの打つ手が無くなります。
そして、医師も患者も、そもそもそれが肺炎かどうかを、どの種の肺炎を考えなくなってしまい誤診から後手に回ります。

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