右足に痛み 骨髄浮腫
昨年6月頃から右足が痛くなり、整形外科で「骨髄浮腫」と診断されました。治療はしていません。痛み止めの薬は、胃の調子が悪くやめています。この先、どんな対応が必要ですか。(79歳女性)
関節の変形ひどければ手術
川上純 長崎大学リウマチ・膠こう原げん病内科教授(長崎市)
骨髄浮腫は、磁気共鳴画像(MRI)検査で分かる骨の炎症です。必ずしも深刻な病気ではありません。足の関節や骨には常に負荷がかかっています。高感度のMRI検査を受けると、健康な人にも見つかることがあります。
右足が痛むということなので、右 母趾 の付け根部分の「母趾MTP関節」に骨髄浮腫がみられたのでしょう。骨髄浮腫がみられる代表的な疾患は、関節リウマチや変形性関節症です。母趾MTP関節はまた、外反母趾や痛風でも痛みが出やすい場所です。
関節リウマチなら、この関節以外にも手や足など複数の関節に炎症が出ます。母趾MTP関節だけの炎症なら、関節リウマチの可能性は低いでしょう。痛風の場合は赤く腫れ、とても痛みますが、そのような訴えはないようです。
可能性が高いと思われるのは、外反母趾や変形性関節症による骨髄浮腫です。
治療には、装具をつける方法があります。変形がひどく日常生活に支障がある時は、骨を切ったり、人工関節に置き換えたりする手術もあります。通院されている整形外科の医師に相談してみてください。