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心療眼科医・若倉雅登のひとりごと

医療・健康・介護のコラム

外見への副作用ない緑内障点眼薬登場 使用法など井上眼科病院院長に聞く

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単独使用が基本 同タイプの薬との併用は想定せず

外見への副作用ない緑内障点眼薬登場 使用法など井上眼科病院院長に聞く

若倉  エイベリスが第1選択薬としての確固たる地位を確保するには、副作用が少ないだけでなく、第2選択薬以降が使えることが大切だと思うのですが……。

井上 確かにそうですが、基本的には単独で用いるべき薬剤です。従来のPG点眼薬と併用すると、虹彩炎(目の茶色い部分の炎症)が出る可能性が指摘されています。この点や、同じPG点眼薬としてくくられることから、併用は想定されていません。その他の薬剤との併用効果は、これからの研究が待たれます。

若倉  今のお話に関連すると思いますが、エイベリスが白内障手術後には使用できないこととの関係を教えてください。

井上  これも、黄斑浮腫(網膜の中心部の黄斑のむくみ)が出現する恐れがあることから、禁忌(使ってはいけない)とされました。

若倉  緑内障治療に変革を起こすかもしれないこの薬剤について、先生の期待などを述べてください。

井上  外見に及ぼす副作用の観点から、新しい第1選択薬の登場が期待されていましたので、その意味では画期的です。今後、使用経験が積まれていくうちに、さらに特徴がわかってくると思いますが、現状では、若い人で、初めて緑内障の点眼治療を開始する人に最も向いていると考えております。

若倉  ありがとうございました。

 新年のはじめに、まだ市場に出たばかりの緑内障点眼薬について紹介しました。毎週更新していたこのコラムは、今月から隔週の更新となりました。また、新たな話題をお届けしたいと考えております。今年もどうぞよろしくお願いします。

  (若倉雅登 井上眼科病院名誉院長)

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201505_第4回「読売医療サロン」_若倉

若倉雅登(わかくら まさと)

井上眼科病院(東京・御茶ノ水)名誉院長
1949年東京生まれ。北里大学医学研究科博士課程修了。グラスゴー大学シニア研究員、北里大学助教授、井上眼科病院副院長を経て、2002年から同病院院長。12年4月から現職。日本神経眼科学会理事長、東京大学医学部非常勤講師、北里大学医学部客員教授などを歴任。15年4月にNPO法人「目と心の健康相談室」を立ち上げ副理事長に就任。「医者で苦労する人、しない人 心療眼科医が本音で伝える患者学」、「絶望からはじまる患者力」(以上春秋社)、「心療眼科医が教える その目の不調は脳が原因」(集英社)、医療小説「茅花流しの診療所」、「蓮花谷話譚」(以上青志社)など著書多数。専門は、神経眼科、心療眼科。予約数を制限して1人あたりの診療時間を確保する特別外来を週前半に担当し、週後半は講演・著作活動のほか、NPO法人、患者会などでのボランティア活動に取り組む。

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