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コラム

[若宮正子さん]電子工作に夢中 伸び盛り

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[若宮正子さん]電子工作に夢中 伸び盛り

吉川綾美撮影

 2017年、81歳の時に、ひな人形を飾り付けるiPhone用のゲームアプリ「 hinada 」を作りました。その後、米アップル社の最高経営責任者(CEO)のティム・クックさんと対談したり、国連本部で演説したりと、想像もしなかったことが続いています。

 高卒で勤めた銀行を退職する間際の60歳の頃、パソコンを始めました。90歳を超える母親の介護があり、退職したら人と話す機会も少なくなるので、パソコンを通じて人とつながりたいと思ったことがきっかけです。当時のパソコンの設定は今よりも複雑で、パソコン通信で会話をするまでに3か月もかかりました。

 最近は、基板にはんだ付けをしてパソコンを組み立てたり、LEDの光り方をプログラミングしたりする電子工作にはまっています。秋葉原にいるお兄さんたちに教えてもらいに行くこともありますね。

 新しいことを始めると「度胸があるねえ」と驚かれますが、記憶力が低下しても、理解することができれば大丈夫です。ゲームアプリも、高齢者が楽しめるものを作りたいと思い立ち、本を参考にしながら半年で完成させました。

 物事を始める時は「本格的に」と張り切らず、失敗しながら自分のやりやすい形で取り組めばいいと思います。

 IT(情報技術)を遠ざけがちな高齢者もいますが、高齢者こそ活用するべきです。声をかければ応えてくれるAI(人工知能)スピーカーを使えば、思い出せない言葉を検索してくれるし、寝たきりでも家電を操作できます。自立した生活を送るのに役立つと思います。

 「あしたは、今日とは違う新しいやりたいことが生まれるかもしれない」。そう思うと、毎朝起きるのが楽しみです。

 人生は60歳から面白くなって、70代はもっと楽しく、80代はまだまだ伸び盛り。何歳になっても好奇心を大事にして、自分の持っているものを出し切りたいです。

  ◇わかみや・まさこ  1935年生まれ。東京都出身。シニア向けウェブサイトを運営する「メロウ倶楽部」副会長。政府の「人生100年時代構想会議」の最年長有識者も務めた。

 (村上藍)

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