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外反母趾 悪化すると手術も…初期段階で足に合う靴に

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外反母趾 悪化すると手術も…初期段階で足に合う靴に

 外反 母趾ぼし は、見た目が悪くなるだけでなく、靴を履くと擦れて痛んだり、赤く腫れたりする。悪化すると手術が必要になるため、初期の段階で、自分の足に合った靴に変えるなどの対策が重要だ。

  患者は女性9割

 外反母趾は、足の親指(母趾)が人さし指の方向に「く」の字に曲がり、付け根が出っ張る状態を言う。生まれつき関節が軟らかかったり、足裏全体が地面につく 扁平へんぺい 足だったりする人が、先が細いハイヒールなどの靴を履き続けることで、親指が人さし指側に圧迫されて起きるとされる。

 サンダルのように、歩く時にかかとからでなく、爪先や足全体が地面につきやすい靴も、足の親指の付け根に負荷がかかる。このため、親指をまっすぐに支えている 靱帯じんたい が緩みやすくなる。患者は女性が9割を占める。男性より関節が軟らかく、先の細い靴を履くことが多いのが理由と考えられている。

 親指が曲がっている角度で重症度を判定する。20~30度は軽度、30~40度は中等度、40度以上は重度だ。親指が曲がると、親指の付け根が靴とこすれて痛みが生じる。ひどくなると、靴を履いていなくても痛みを感じるようになり、最終的には足の指全体の関節が痛むようになる。

 神経が圧迫されてしびれが出ることや、足の痛みを避けるために無理な歩き方をした結果、腰痛などが起こるケースもある。まずは適切な靴を知るための指導や、オーダーメイドの中敷きの作製、足の指を動かす運動などを行う。

 靴は先が細くなく、爪先に1~1.5センチの余裕があり、足の甲がひもで固定でき、かかともずれないタイプのものを履くことが大切だ。中敷きは歩行時の痛みを軽減するためで、医師の指示を受けた義肢装具士が作製する。

 運動では、足の指をパーの形に広げて10~15秒間止めて元に戻す――を30~50回繰り返す。これを1日3~4セット続けるのが効果的で、軽度なら親指の角度が元に戻る可能性もある。

 中等度以上で痛みが強い場合、手術が選択肢になる。親指の付け根の骨を切り離し、正常な角度に戻してネジや金属製のプレートで固定する「骨切り術」が一般的で、女性は60歳前後で手術を受ける人が目立つ。通常、手術から5週間程度で普通に歩けるようになる。

 足に合う靴を履くことが何より重要だ。大きくゆったりした靴は、歩行時に靱帯が伸びやすくなり、かえって逆効果になるので注意が必要だ。

  小中学生でも発症

 女性以外でも、野球やサッカーなどのスポーツをしている小中学生が、サイズの合わないスパイクを使い続けて外反母趾が起きる恐れもある。成長に合わせてこまめに靴のサイズを確認し、少しでも症状が出た場合、早めに足の外科の専門医を受診した方がよい。

 市立東大阪医療センター(大阪府東大阪市)副院長の佐本憲宏さんは「親が外反母趾だと、子どもも発症するリスクが指摘されており、特に注意が必要だ。勤務先でハイヒールを履く必要がある女性も、通勤時にはスニーカーを履くなど、『靴の着替え』を心がけることで予防につながる」と話している。

 (諏訪智史)

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