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【子どもを守る】逆境の先に(3)臓器移植 経験を伝える

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【子どもを守る】逆境の先に(3)臓器移植 経験を伝える

自身の闘病生活や移植の経験を振り返り、「いろいろな人とのご縁でここまで来られた」と話す加藤さん(愛知県一宮市で)

 主治医からの電話は、ある朝突然だった。「あなたの番です。移植を受けますか」。脳死ドナー(臓器提供者)が現れた。

 愛知県一宮市の会社員、加藤みゆきさん(46)は即答した。「受けます」

 持病の糖尿病を押して出産した25歳のとき、合併症が悪化して腎不全を起こした。30歳からは人工透析なしに生きられない体に。1回5時間を週3回。それだけで負担は大きい。別の合併症も追い打ちをかけ、入退院を繰り返した。「私は家族の重荷でしかない」。死を意識した2010年、移植の機会が巡ってきた。

 「元気になれるなんて夢みたい。でも喜んではいけない。誰かの大切な人が亡くなって、私が助かった」

 後ろめたさから抜け出せたのは、その9か月後。臓器移植に関するイベントで、他のドナー家族に言葉をかけられてからだ。

 「あなたが元気でいてくれるのがうれしい」

 せっかく永らえた命。与えられた時間を生かして、この体験を伝えよう――。各地の学校に出向いて話をするようになった。移植、そして、子どもの頃から続く闘病の日々を語る「いのちの授業」だ。

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