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【子どもを守る】逆境の先に(1)風疹で障害 体験を発信

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【子どもを守る】逆境の先に(1)風疹で障害 体験を発信

風疹のワクチン接種を呼び掛けるサクラコさん。ホームページでは、深刻さを知ってもらおうと、生後間もない治療中の写真も公開している

 この夏、流行が始まった風疹は、感染の拡大が続く。5年前の大流行を思い起こさせる勢いだ。

 「流行は今回で最後にしたい」。横浜市の会社員、風見サクラコさん(ペンネーム)(29)はそう決意し、風疹撲滅をめざしてネット上で情報発信している。

 生後すぐ、白内障や難聴がわかり、先天性風疹症候群(CRS)と診断された。胎児のときに母が風疹にかかったのが原因だ。0歳で目の水晶体を摘出し、補聴器をつけた。

 大勢での会話や騒がしい場所では言葉を聞き落とす。人や物の動きを追いづらい。ミスや誤解が多く友人関係で苦労した。疎外感から不登校になった時期もある。

 「なんで私はこうなったの?」。幼い頃、母は風疹が原因と教えてくれたが、多くは語らなかった。詳しく知ったのは大学院生だった2013年、母の育児記録を読んだときだ。

 「心の休まる日はありませんでした」「日々の成長が楽しみでもあり苦しみでもあり」「能力を限りなく引き出せるよう親子で頑張っていきましょう」

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