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医学のジレンマ

平成の終わりに

優生思想は元来人間の知恵の産物ではありません。適者生存、優勝劣敗は自然の種の保存のための法則です。それに抗ってどんな命も助けようとしたのが医学であり、勝利を収めつつあると思ったのも束の間、その医学が診断技術の進歩により逆に命の峻別に加担しようとは、なんと皮肉なことでしょう。
ならば自分たちでルールを作るしかありません。昔は子を産み育てることに絶対の価値を置いていた社会も、今や自分の生活を守るために子供を持たないことは普通に受け入れられるようになっています。ならば医学を利用し前提条件のもとで子を産むこともあながち悪いことだとも言えない。新出生前診断の開放はそういうことだと思います。

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思想信条の自由と自主決定権

韋駄天

筆者は2012年の記事を取り上げているが、今年になって新聞各紙は日本産婦人科学会がこの安価で妊婦に負担のない新型出生前診断の検査医療機関拡大を検討していると報道、この内容に触れないのは何故だろう。
筆者は以前からこのような動きを優生思想につながると危惧している。しかしどんな思想であろうとそれが内心にとどまり他人の権利を侵害しない限り思想信条の自由として尊重されなければならない。また胎児は法律上人格を有するとは認められない以上、産むかどうかの判断は母体の知る権利と自主決定権に属するものである。米国の著名な映画女優がDNA検査で自らのガン遺伝子の存在を知り発症前に乳房を切除したのとどこが違うのだろう。
妊婦の葛藤は筆者の言う倫理的な問題よりももっと切実現実的なものではなかろうか。それぞれの事情を抱える家庭が出産後に予想される精神的、肉体的、金銭的負担にどこまで耐えられるか。親が生きているうちはまだしも死んだ後はどうするのか、愛あればこそ悩むのである。それを優生思想と呼ぶには違和感がある。
実は私の家族も小児科医であるが、障害児の育児を放棄する親も見られると言い、そういう親子は医師の視界から消えてしまう。筆者の紹介する成功例の裏には影の世界もあることも忘れてはならない。

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複合的な価値観を考える必要性と説得力

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

「みんなが言っているから」
「皆のために」
これほど薄弱な論拠で実効性のある言葉はないでしょう。
エビデンスや検査は利益誘導の捏造を抜きにしても不完全なのに。

だからこそ、ナチスやカルト宗教の洗脳にしても、ブラック病院の揉み消しにしても精緻な理解より密室での刷り込みを重視します。
恐怖政治は日常を密室にして言論統制する手法です。
ソ連で粛清という名の自己権力の強化に生きたスターリンの言葉に学ぶことができます。
「自白は証拠の王様」
「票を投ずるものではなく数えるものが決定する権利を持つ」
権力が人の無知や傲慢、暴走を誘導する手法を知れば、それ自体が対策になります。

幼稚な裁判官の思い込みによる冤罪のニュースなんかもありますが、少数集団の暴走や権力の迷走ほど怖いものはありません。

医学部もそうで、専門知識ばかり詰め込んで、全体像の中での個人の命の意味や制度の意味を考えられず、上官命令に従う人間が増えればどうなるか?
行き過ぎた優生思想を実行するただの殺人者が増えるだけです。

多くの人は正しい答えより、わかりやすい答え、自分に都合の良い答えを信じたい傾向があります。
原理主義の暴走を許せないという正義感も大事ですが、何をどう訴えれば、より多くの人をベターに導けるかという観点が大事だと思います。

30過ぎて覚えた愚行権という言葉が好きです。
さらに機械が発達すれば、生産性の定義や人間の在り方も変わるでしょう。
直接生産性を持たない高度障害者や先天性異常が社会にもたらす意味も変わるでしょう。
何故なら、心身が正常なはずの一般人でも高度生産性に寄与できる人の比率が下がるからです。

直接診療で患児や保護者に関わる先生方から語られる必要があります。
「機械の高度化で仕事がなくなった人はみんな障害者も同然の生産性を持たない劣性なので死んでください、といわれたらどうしますか?」

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