いきいき快適生活
介護・シニア
雪道 小さい歩幅ですり足
頭に毛糸帽子 靴の溝深め
地域によっては雪が降る季節。雪道を歩き慣れていないと転倒することもある。とりわけ高齢者は、転ぶと大けがを負うおそれもある。雪道の歩き方や、転んだ時にけがをしない服装、滑りにくい靴の選び方を専門家に聞いた。
■救急搬送の4割入院
東京消防庁によると、2012年12月から17年3月までに、雪が積もるか凍結した路面で転倒、救急搬送されたのは1741人。年齢別で最も多いのは60~64歳の208人。65~69歳、75~79歳が各189人と続き、高齢者が目立つ。入院が必要な「中等症」以上が全体の4割以上で、転倒すると大けがにつながりやすいことがうかがえる。
冬の安全な過ごし方を研究するウインターライフ推進協議会(札幌市)の永田泰浩さんは、高齢者は体のバランスを崩しやすいと指摘したうえで、「歩幅が大きいと片足で立つ時間が長くなり、体が不安定になる」と、歩幅を小さくするよう勧める。滑りやすい路面では、すり足のように足の裏全面を路面につけるように歩く。ただし、小さな出っ張りや段差でも、つまずきやすいので注意する。つえを使うのも有効だ。
■クッション性高い衣料
横断歩道と歩道や中央分離帯との境目は、傾斜が変化したり段差があったりするので気を付ける。
荷物を両手で持つと、バランスを崩しやすいうえ、足を滑らせた時にすぐ手をつけない。荷物はリュックに入れ、手を守るために手袋をつける。高齢者は骨が弱くなっているため、厚手の毛糸の帽子をかぶるなど、クッション性の高い衣料で体を保護したい。
雪道ではどのような靴を履けばよいだろうか。「ABCマート・グランドステージGINZA」(東京)の婦人靴担当、江口唯さんは「高いヒールの靴は避けたほうがいい」と話す。ソールのギザギザが多く、溝が深い靴は、雪を深く踏むことができて滑りにくいという。
同店は、ソールがスタッドレスタイヤに近い素材で、溝が深めの靴(8500円税別)、ソールの素材にガラス繊維を入れたブーツ(1万1000円税別)などをそろえる。靴底に付ける金属製の爪がついたゴム製カバー(1900円税別)なども人気という。
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