伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
もっと知りたい認知症
おどろきのお汁粉

明けましておめでとうございます。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
お正月といえばお餅……。けれど、窒息や 誤嚥 のリスクの面から、かむ、のみ込む機能が低下した高齢の方へのお餅の提供は、なかなかおすすめできません。しかし、せっかくのお正月なのに大好きなお餅を食べさせてあげられない、というのも介護する側としては複雑な気持ちです。
そんな場面において、市販の介護食材を使用することも選択肢の一つです。
今回は、介護食材の一つでフリーズドライの「お 粥 ゼリーのもと」を使用したお餅のレシピです。
ゼリーといえば、冷たくて甘いものを想像するのではないでしょうか。しかし、近年は介護食材の技術も進化し、温かくても溶けないゼリーや、ゼリーを作る素材が、多く販売されるようになっています。
今回使用するものも、お湯を注ぐだけでのみ込みやすいお粥を作れます。これを利用すれば、 嚥下 機能が低下した方にも食べやすいお餅を作ることが可能です。
普通のお餅に比べるともちろん安全ですが、嚥下機能に応じて家族が見守るなどの注意は必要です。
[作り方]

(1) フリーズドライのお粥のもとをボウルに入れ、70度以上のお湯を注いでよく混ぜる。
(2) 軟らかいうちに四角い容器や、丸い製氷皿に流し入れ、冷蔵庫などで冷やし、固める。
(3) こしあんと水を小鍋に入れ、よく混ぜる。混ざったら中火にかけて、軽く沸騰が続く程度で1~2分、焦げないようによく混ぜながらお好みの固さまで煮詰める。塩を加えてよく溶かす。
(4) (2)のお餅を入れて、できあがり。
※こしあんの代わりに、市販のお汁粉の缶詰も利用できます(粒ありのものが食べにくい場合はミキサーにかけましょう)
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)