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医療・健康・介護のコラム

[女優 真矢ミキさん](下)主演ドラマで描く「虐待」 子役の迫力演技に押され、「そんな目で見ないで」と…

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ドラマで描く虐待 役者だけの時とは見方変わった

――12月から始まる主演ドラマ「さくらの親子丼2」(フジテレビ系)は、虐待を受けた子どもたちを保護するシェルターが舞台です。最近、子どもへの虐待の痛ましいニュースが多いですが、どう感じますか。

 虐待はもちろん悪いのですが、それをしてしまった親御さんも雇用先で問題を抱えていたり、子どもの預け先がなかったりとか、いろいろな問題がつながっているはずです。

 最終的に「なんて残酷な人たちだろう」と見えたとしても、その人たちのストレスがどれほどなのか、自分が自分でいられない状況に陥る背景に何があったのか考えてしまいます。情報番組の司会を担当し、役者だけやっていた時とは、見方が変わってきました。

正義感を振り回すより、寄り添うこと

――大人に心を閉ざした子どもたちに手を差し伸べる下町のお母さん役。やりがいを感じていますか。

 「さくらの親子丼」のパート1よりも、はるかにエネルギーが要ります。私も人からいろいろな相談を受けることがありますが、今回のドラマに参加して、「自分の正義感だけで安易に動いちゃいけない」と思いました。虐待を受けた子どもたちは、ねじれたものを、自分自身でひもとくしかありません。こちらができるのは、無言でもいいから寄り添うことだけ。その時、温かい手料理でもあれば、何かのきっかけになるのかもしれません。

――子どもたちを取り囲む環境も昔とは違いますね。

 ドラマの台本にもうまく書かれていますが、私たちの世代とは全く違います。何か悩みがあったら、あの人に聞いてみようかではなくて、まずネットで検索です。あらゆる情報が手に入るので、一人一人が独自の広い世界を持っています。近所のおばさんにガミガミ言われて育った私とは全然違うので、どうしたらコミュニケーションが成立するのだろうと考えてしまいます。

――撮影も緊張感がありそうですね。

 子役さんたちがすごい迫力で、こちらがへこみそうです。お芝居とはいえ、「そんな目で見ないで」と思ってしまうほど。彼らもプロなので、私とあまり仲良くするのは良くないと思っているのか、あまり近づいてきません。先日、うっかり楽しくおしゃべりしてしまって、大人がこれではいけないと反省しました。

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